過炭酸ナトリウムで洗濯槽を綺麗に保つやり方

過炭酸ナトリウムで洗濯槽をキレイに保つやり方や注意点を徹底解説

「洗濯槽の汚れが気になるけど、市販のクリーナーの臭いや成分が気になる…」 そんな風に感じていませんか?

過炭酸ナトリウムは、環境にも優しく、それでいてしっかり汚れを落としてくれる、洗濯槽掃除にぴったりの洗剤です。

この記事では、過炭酸ナトリウムとその他の洗剤の比較や、過炭酸ナトリウムを使った洗濯槽掃除の方法を、縦型・ドラム式洗濯機に分けて詳しく解説します。
過炭酸ナトリウムで、洗濯槽をピカピカにしましょう。

洗濯槽の過炭酸ナトリウムとは?

洗濯槽の過炭酸ナトリウムとは?
洗濯槽の過炭酸ナトリウムとは?

過炭酸ナトリウムは、炭酸ナトリウムと過酸化水素が結合した化合物です。主に漂白剤や除菌剤、消臭剤として使用されます。

過炭酸ナトリウムは、水に溶けると酸素を放出し、汚れやカビを効果的に分解します。洗濯槽の掃除に特におすすめの洗剤です。

過炭酸ナトリウムで洗濯槽がきれいになる仕組み

過炭酸ナトリウムは、水に溶けると酸素を発生させる性質があります。この酸素が、洗濯槽に付着した皮脂汚れや洗剤カス、黒カビなどの汚れを分解し、剥がれやすくします。

さらに、過炭酸ナトリウムには漂白作用もあるため、洗濯槽をより清潔に保つ効果も期待できます。

過炭酸ナトリウムが選ばれる理由

洗濯槽掃除で過炭酸ナトリウムが選ばれる理由に以下のようなものがあります。

  • 塩素系洗剤と比べて刺激臭が少なく、環境への負担が少ない
  • 洗浄力が高いため、一度の掃除で満足のいく仕上がりを実感しやすい
  • 比較的安価で入手しやすい

などの理由で多くの方に利用されています。

メリット・デメリット

過炭酸ナトリウムのメリット・デメリットは以下の通りです

メリットデメリット
強力な漂白力・洗浄力高温での使用が必要
環境に優しい手荒れのリスクがある
臭いがほとんどない湿気をさけての保管が必須

過炭酸ナトリウムは、洗浄力が高いだけでなく、塩素系漂白剤と異なり刺激臭が少なく使いやすいです。

しかし、効果を最大限に引き出すためには40度以上のお湯が必要であったり、直接手で触れると手荒れのリスクがあるなどのデメリットもあります。

使用する際には気をつけましょう。

危険性は?使う上での注意点

過炭酸ナトリウムは、正しく使用すれば安全性の高い洗剤ですが、いくつかの注意点があります。

  • 酸性の洗剤と混ぜると有害なガスが発生する可能性があるため、絶対に混ぜて使用しないようにしましょう。
  • 目に入ったり、吸い込んだりすると健康被害が出る可能性があるので注意しましょう。
  • 使用時はゴム手袋やマスクを着用し、換気を十分に行うようにしてください。

上記の点に注意して正しく使用してください。

過炭酸ナトリウムと他の洗剤との違い

過炭酸ナトリウムと他の洗剤との違い
過炭酸ナトリウムと他の洗剤との違い

洗濯槽の掃除に効果的な過炭酸ナトリウムですが、ドラッグストアなどでは、洗濯槽クリーナーや酸素系漂白剤など、似たような洗剤も販売されています。

そこで、過炭酸ナトリウムと他の洗剤との違いを、「洗濯槽クリーナー」と「酸素系漂白剤」に絞って解説していきます。

洗濯槽クリーナーとの違いは?

過炭酸ナトリウムと洗濯槽クリーナーの大きな違いは、成分と洗浄力です。

過炭酸ナトリウムは、炭酸ナトリウムと過酸化水素を合わせたアルカリ剤の一種で、水に溶けると酸素を発生させて汚れを落とします。 一方、洗濯槽クリーナーは、塩素系と酸素系の2種類があり、それぞれ異なる成分で強力な洗浄力を発揮します。

一般的に、塩素系は酸素系よりも洗浄力が強く、除菌効果も期待できますが、素材によっては使用できない場合があります。

酸素系漂白剤との違いは?

酸素系漂白剤も過炭酸ナトリウムと同様に、酸素の力で汚れを落とす洗剤です。 主な違いは、漂白力と用途の広さです。

酸素系漂白剤は、過炭酸ナトリウムよりも漂白力が強く、衣類のシミ抜きなどにも使用できます。 一方、過炭酸ナトリウムは、主に洗濯槽の掃除や排水口の掃除など、広範囲の汚れを落とすのに適しています。

それぞれのメリット・デメリットを比較

洗剤メリットデメリット
過炭酸ナトリウム環境にやさしい、低コスト、洗浄力が高い漂白力は弱め、効果が出るまでに時間がかかる
洗濯槽クリーナー洗浄力が非常に高い、除菌効果も期待できる素材によっては使用できない場合がある
酸素系漂白剤漂白力が高い、衣類にも使用できる、使用範囲が広い洗浄力は過炭酸ナトリウムより弱め

最後に、洗濯槽クリーナー、酸素系漂白剤、過炭酸ナトリウムのメリット・デメリットを比較してみましょう。

洗濯槽クリーナーのメリットは、手軽で初心者にも扱いやすい点です。ただし、商品によっては価格が高くなる場合があります。

酸素系漂白剤は洗浄力が強く、特定の汚れに非常に効果的ですが、素材への影響を考慮する必要があります。

過炭酸ナトリウムのメリットは、天然由来で環境にやさしく、安全に使えることです。その反面、投入する量や濃度について自分で調整する必要があるため、多少の慣れが必要となります。

これらの特徴を理解することで、目的や使用頻度に応じた最適な洗剤選びが可能です。

過炭酸ナトリウムを使った掃除のやり方(縦型洗濯機)

過炭酸ナトリウムを使った掃除のやり方(縦型洗濯機)
過炭酸ナトリウムを使った掃除のやり方(縦型洗濯機)

縦型洗濯機の場合の、過炭酸ナトリウムを使った洗濯槽の掃除方法を解説していきます。手順に沿って行えば、誰でも簡単に掃除できますので、ぜひ参考にしてみてください。

縦型洗濯機の洗濯槽掃除に必要なもの

  • 過炭酸ナトリウム
  • ゴム手袋
  • 掃除用バケツ
  • 網じゃくし、またはゴミ取りネット

手順1 洗濯槽にお湯を溜める

まずは、洗濯槽に高水位まで40~50℃のお湯を溜めます。 お湯の温度が高い方が、過炭酸ナトリウムの洗浄効果がアップします。

ただし、熱湯を注ぐと洗濯槽が変形する恐れがありますので、必ず適温のお湯を使用してください。

手順2 過炭酸ナトリウムを投入する

洗濯槽にお湯が溜まったら、過炭酸ナトリウムを投入します。

適量の目安は、洗濯機の容量や汚れ具合によって異なりますが、一般的には水10ℓに対して100g程度です。 詳しくは、お使いの過炭酸ナトリウムのパッケージ裏の表記を確認するようにしてください。

手順3 攪拌する

過炭酸ナトリウムを投入したら、洗濯機を2~3分ほど運転させて、お湯と過炭酸ナトリウムをしっかり混ぜ合わせます。 このとき、洗濯槽の底に溶け残りが無いように、しっかりと攪拌させることが大切です。

泡が過剰に立つことがあるので、その場合には一時的に攪拌を止めて泡を取り除いてください。

手順4 つけ置きする

 過炭酸ナトリウムが溶けたら、洗濯機を停止し、3〜6時間程度つけ置きします。

つけ置き時間は汚れの度合いに応じて調整しますが、長時間つけ置きすると洗濯槽を傷める可能性があります。軽い汚れの場合は2~3時間程度が目安です。

手順5 汚れをすくい取る

つけ置きが完了したら、洗濯槽の表面に浮いてきた汚れを、網じゃくしやゴミ取りネットを使って丁寧に取り除きます。

汚れがひどい場合は、再度攪拌すると、より効果的に汚れを取り除くことができます。

手順6 すすぐ

汚れをすくい取ったら、洗濯機を「すすぎ」モードで2~3回運転させて、洗濯槽内に残った過炭酸ナトリウムと汚れを洗い流します。 すすぎが不十分だと、衣類に過炭酸ナトリウムが残留し、肌トラブルの原因となる可能性があります。しっかりとすすぎましょう。

槽洗浄コースがある場合

お使いの洗濯機に「槽洗浄コース」がある場合は、すすぎを1~2回行った後、「槽洗浄コース」で運転すると、より効果的に洗濯槽を洗浄できます。

過炭酸ナトリウムを使った掃除のやり方(ドラム式洗濯機)

過炭酸ナトリウムを使った掃除のやり方(ドラム式洗濯機)
過炭酸ナトリウムを使った掃除のやり方(ドラム式洗濯機)

ドラム式洗濯機の場合でも、過炭酸ナトリウムを使って洗濯槽を掃除することができます。 基本的な手順は縦型洗濯機と同じですが、ドラム式洗濯機特有の注意点もあわせて解説していきます。

ドラム式洗濯機の洗濯槽掃除に必要なもの

  • 過炭酸ナトリウム
  • ゴム手袋
  • 掃除用バケツ
  • 網じゃくし、またはゴミ取りネット

手順1 洗濯槽にお湯を溜める

ドラム式洗濯機は、機種によっては「槽洗浄コース」を選択すると自動でお湯が溜まるものもありますが、そうでない場合は、まず洗濯槽にお湯を溜める必要があります。

お湯の量は、取扱説明書を確認して適切な水位に設定しましょう。 お湯の温度は、40~50℃が最適です。

手順2 過炭酸ナトリウムを投入する

お湯が溜まったら、過炭酸ナトリウムを投入します。 縦型洗濯機と同様に、適量の目安は洗濯機の容量や汚れ具合によって異なりますが、ドラム式洗濯機の場合は、一般的に水量が少ないため、縦型洗濯機よりも少なめの量から試すと良いでしょう。

手順3 攪拌する

過炭酸ナトリウムを投入したら、洗濯機を数分間運転させて、お湯と過炭酸ナトリウムを混ぜ合わせます。

ドラム式洗濯機は、縦型洗濯機のように攪拌力が強くないため、「槽洗浄コース」がない場合は、何度か一時停止して、洗濯槽内のお湯をかき混ぜると効果的です。

手順4 つけ置きする

過炭酸ナトリウムが溶けたら、洗濯機を停止し、3~6時間程度つけ置きします。

つけ置き時間は汚れの度合いによって調整しますが、縦型洗濯機と同様に、長時間つけ置きすると洗濯槽を傷める可能性があります。 ドラム式洗濯機は構造上、長時間つけ置きすると、排水口に汚れが詰まる可能性もあるため注意が必要です。

手順5 汚れをすくい取る

つけ置きが完了したら、洗濯槽の底やドアパッキンの裏などに付着した汚れを、網じゃくしやゴミ取りネットを使って丁寧に取り除きます。

ドラム式洗濯機は、縦型洗濯機に比べて、洗濯槽内部が見えにくいため、懐中電灯などを使うと便利です。

手順6 すすぐ

汚れをすくい取ったら、洗濯機を「すすぎ」モードで2~3回運転させて、洗濯槽内に残った過炭酸ナトリウムと汚れを洗い流します。 すすぎ残しがあると、衣類の変色や肌トラブルの原因となる可能性がありますので、しっかりとすすぎましょう。

槽洗浄コースがある場合

お使いのドラム式洗濯機に「槽洗浄コース」がある場合は、すすぎを1~2回行った後、「槽洗浄コース」で運転すると、より効果的に洗濯槽を洗浄できます。

ただし、ドラム式洗濯機の機種によっては、過炭酸ナトリウムの使用が推奨されていない場合があります。 使用する前に、必ず取扱説明書をよく確認するようにしましょう。

過炭酸ナトリウムの洗濯槽掃除で適切な量と濃度は?

過炭酸ナトリウムの洗濯槽掃除で適切な量と濃度は?
過炭酸ナトリウムの洗濯槽掃除で適切な量と濃度は?

過炭酸ナトリウムを使って洗濯槽をしっかりと清掃するには、適切な量と濃度を守ることが重要です。これにより、洗濯槽内のカビや汚れを効果的に取り除くことができます。

適切な量

過炭酸ナトリウムを正しい量で使用することが、洗濯槽掃除の成功の鍵です。

洗濯槽の容量によって適切な量は異なりますが、一般的には、5kgの洗濯機の場合、約400gの過炭酸ナトリウムを使用します。例えば、7kgの洗濯機であれば、約600g使用することになります。

適切な量を守ることで、過炭酸ナトリウムが持つ酸素系漂白作用が最大限に発揮され、汚れをしっかりと落とすことができます。

効果的な濃度

過炭酸ナトリウムを使用する場合には、濃度にも注意が必要です。

洗濯槽に投入するお湯の量に対して、過炭酸ナトリウムがしっかりと溶け合うことで効果が最大限発揮されます。

例えば、洗濯機が満たされるまでのお湯が30Lであれば、過炭酸ナトリウムを300g投入することで、効果的な濃度を保てます。この濃度では、微生物やカビの効果的な除去が期待できます。

また、しっかりと溶かすために、40℃から50℃程度のお湯を使用しましょう。お湯を使用すれば過炭酸ナトリウムが活性化し、より汚れが落としやすくなります。

汚れがひどい場合の対処法

洗濯槽の汚れが特にひどい場合には、過炭酸ナトリウムの濃度を少し高める方法があります。

通常の100gよりも20gから50g程度多めに使用し、つけ置き時間を長くすることで、頑固な汚れに対抗することが可能です。ただし、過炭酸ナトリウムを過剰に使用すると、洗濯槽の材質に悪影響を及ぼす可能性があります。過炭酸ナトリウムの量を増やす際は、製品の説明書の確認をおすすめします。

それでも落ちない汚れがある場合は、洗濯機掃除専門業者への相談を検討しましょう。

過炭酸ナトリウムで洗濯槽掃除でよくある質問

過炭酸ナトリウムで洗濯槽掃除でよくある質問
過炭酸ナトリウムで洗濯槽掃除でよくある質問

過炭酸ナトリウムを使った洗濯槽掃除のよくある疑問にお答えしていきます。

過炭酸ナトリウムで洗濯槽を掃除する頻度は?

洗濯槽の汚れ具合や使用頻度にもよりますが、月に1回程度の頻度で掃除するのがおすすめです。月に1回のペースであれば、汚れが蓄積しすぎるのを防ぎ、洗濯槽を清潔な状態に保つことができます。

洗濯槽に一晩つけておくとどうなりますか?

一晩つけ置きすることで、より効果的に汚れを落とせる場合もあります。しかし、洗濯機の機種によっては、長時間つけ置きすると故障の原因となる可能性もあります。

基本的には、洗濯機の取扱説明書を確認するか、長くても3〜4時間程度のつけ置きにとどめておくのが良いでしょう。

黒カビは落とせますか?

過炭酸ナトリウムは、黒カビの発生源となる汚れを落とす効果はありますが、黒カビ自体を完全に除去することは難しいです。

黒カビが気になる場合は、専用の塩素系カビ取り剤を使用するか、プロの洗濯機掃除専門業者に依頼することを検討しましょう。

使用できない洗濯機はありますか?

過炭酸ナトリウムは、一部の洗濯機で使用できない場合があります。

特に、洗濯槽がホーローやアルミ製のものに使用すると、変色や腐食の可能性があります。使用する前に、洗濯機の取扱説明書をよく確認しましょう。

対処できない汚れはどうしたら良いですか?

過炭酸ナトリウムを使っても落ちない頑固な汚れは、プロの洗濯機掃除業者に依頼するのがおすすめです。

プロの業者は、専用の機材や洗剤を使用し、洗濯槽内部の細かい部分まで徹底的に洗浄してくれます。

業者は専用の設備と技術を持ち、家庭では難しい洗濯機内部の分解清掃を行います。こうしたサービスを活用することで、洗濯槽を徹底的にク綺麗にし、洗濯機の性能を最大限に引き出すことが可能です。

過炭酸ナトリウムで落ちない汚れはプロにおまかせ!

過炭酸ナトリウムを使って自分で洗濯槽を掃除するのも良いですが、汚れがひどい場合や、洗濯機の分解洗浄が必要な場合は、プロに依頼する方が安心です。

洗濯機掃除のプロとは?

洗濯機掃除のプロとは、洗濯機の修理やクリーニングを専門に行う技術者のことです。洗濯機掃除のプロは、洗濯機の構造や汚れの原因を熟知しており、それぞれの状況に合わせた適切な方法でクリーニングを行います。

プロにおまかせするメリット

洗濯機掃除のプロに洗濯槽のクリーニングを依頼するメリットは、下記の通りです。

  • 高圧洗浄機や専用の洗剤を使用し、自分では取り切れない洗濯槽の裏側や細部の汚れまで徹底的に洗浄してくれる
  • 洗濯機の分解洗浄や部品交換なども安心して任せることができる
  • 結果として、洗濯機の寿命を延ばすことに繋がる

洗濯槽の汚れが気になってきたら、一度、洗濯機掃除のプロにお願いしてみましょう。

まとめ

今回は、洗濯槽の過炭酸ナトリウムについての解説や、掃除方法などを紹介しました。

洗濯機は出番が多い家電です。せっかく洗濯をしたのに汚れが付着しているようでは、悲しいですよね。

洗濯槽内部には、目に見えない汚れが溜まっているので、定期的な洗濯槽掃除をおすすめします。

ピカピカの洗濯機で気持ちよく洗濯をしましょう。

投稿者プロフィール

森藤 永太郎
森藤 永太郎
洗濯機クリーニングのスペシャリスト。毎月50台以上の洗濯機を新品同様に蘇らせることで顧客からの絶大な信頼を築いています。単に清掃を行うだけでなく、お客様とのコミュニケーションを重視し、日々のお手入れ方法について専門的なアドバイスを提供。期待を超えるサービスで、お客様に感動と笑顔をお届けします。

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