ドラム式洗濯機の乾燥が乾かない原因は?自宅でできる改善方法とプロの対処まで解説

ドラム式洗濯機で乾燥まで終えたはずなのに、洗濯物が生乾きのままだとがっかりしますよね。
洗い直す時間が取れず、部屋干しに切り替えてニオイが気になると、毎日の家事が一気に負担に感じられるものです。

ドラム式洗濯機の乾燥が乾かない原因は、必ずしも故障とは限りません。
乾燥フィルターや排気経路の汚れ、衣類の入れ方、使用環境など、見直しで改善するケースも多くあります。

本記事では、ドラム式洗濯機で起こりがちな乾燥不良の主な原因自宅でできる対処法改善しない場合の判断ポイントまで分かりやすく解説します。

この記事は月間1100台以上の洗濯機をクリーニングしている「洗濯機のまじん」スタッフが監修しています。

洗濯機を清潔に保ち、日々の洗濯を快適にする手助けになれば幸いです。

ドラム式洗濯機の乾燥が乾かない時に起きる主な症状

ドラム式洗濯機の乾燥機能を使っても、なかなか洗濯物が乾かない状態のときには、よく出るサインがあります。
サインを先に把握すると、原因や対処方法の判断がしやすくなります。
ここではドラム式洗濯機で乾かないときの主な症状を解説します。

乾燥時間が長くなる・終わらない

乾燥時間がいつもより長くなっている場合、乾燥効率が落ちている可能性が高いです。排気の流れが悪いと湿気が外へ逃げにくくなり、時間だけが伸びやすくなります。
洗濯物の湿り気を検知するセンサーがうまく働かず延長が続く場合や、乾燥フィルター・乾燥ダクトの詰まりで温風が弱くなっているかもしれません。

衣類が生乾きで残る

乾燥が完了しているのに湿っている場合、乾きムラが起きている可能性があります。
衣類が多すぎてドラム内で洗濯物が舞いにくい状態や、シーツ・タオルが丸まって内側が乾きにくい状態のときによく見られます。生乾きが続くとニオイも出やすいので、早めに見直ししたいところです。

乾燥の温風が弱い・ぬるい気がする

温風が弱く感じる場合、熱が十分に作れない状態か、熱を逃がせない状態が考えられます。
ヒートポンプやヒーターの不調だけでなく、ホコリ詰まりで熱がこもり、温度制御が働いて温度が上がりにくい場合もあります。
温風の弱さを感じたら、まずはフィルターと排気経路を確認しましょう。

乾燥が乾かない原因|ドラム式によくある理由とは?

ドラム式洗濯機の乾燥不調は、使い方・汚れ・部品不調のどれが原因でも起こります。
原因を把握すると、自宅で改善できる範囲や、プロの点検が必要な範囲の線引きがしやすくなります。
焦って修理や買い替えに進む前に、チェックしたいポイントを整理しましょう。
ここではドラム式洗濯機を使っても乾かない代表的な原因を解説します。

乾燥フィルターの詰まり

乾燥不調で多い原因が、乾燥フィルターの詰まりです。
乾燥フィルターにホコリがたまると、温風と排気が通りにくくなり、乾燥時間が伸びるだけでなく生乾きも出やすくなります。
表面のホコリだけを取っても、フィルターの目に入り込んだ綿ボコリが残っていると乾燥効率が戻りにくいです。
乾燥フィルターの掃除頻度が低い場合は、まずチェックしたいポイントです。

乾燥ダクトの汚れ

乾燥ダクトは湿った空気と温風の通り道で、奥にホコリがたまると排気が弱くなります。
フィルターがきれいでも洗濯物が乾かない場合は、ダクト側の汚れが進んでいる可能性があります。
乾燥中の音がこもる、温風が弱い感覚がある場合は乾燥ダクトが原因かもしれません。

症状乾燥ダクト汚れの可能性
乾燥時間が極端に長い高い
排気口付近があまり温かくない高い
フィルター掃除後も乾きにくいかなり高い

衣類量が多すぎる・偏りがある

洗濯機へ衣類を詰め込みすぎると、空気の通り道が減って熱が回りにくくなります。
シーツやバスタオルをまとめて入れると丸まりやすく、中心が乾きにくいです。
乾燥運転前に軽くほぐして入れるだけでも、乾きムラが減りやすくなります。

乾きムラをなくすコツ

  • 洗濯槽の7〜8割を目安に入れる
  • 大物と小物を混ぜて偏りを減らす
  • シーツ類は丸まりにくい入れ方を意識する
  • 乾燥前に衣類をほぐす

湿度が高い環境で使用している

設置場所の湿度が高いと、排気した湿気がこもりやすくなり、乾燥効率が落ちます。
窓がない脱衣所や換気が弱い洗面所は影響が出やすいかもしれません。また、梅雨や雨の日も乾きにくさを感じる場合があります。

ヒートポンプの不調・センサーの誤作動

ヒートポンプやセンサーが不調になると、温風が弱くなったり、乾き具合の判断がずれたりします。
洗濯機の掃除と使い方の見直しをおこなっても改善しない場合や、エラー表示が繰り返し出る場合は一度業者の点検を検討しても良いでしょう。早めに相談すると、負担の大きい故障を避けやすくなります。

自宅でできる!乾燥が乾かない時の改善方法

ドラム式洗濯機の乾燥不調は、日頃の掃除と使い方の調整で改善する場合があります。
安全のため、洗濯機を掃除する際には電源オフと取扱説明書の確認をおこなってから、手軽に試せる順番で対処を進めていきましょう。
ここでは自宅でできる改善方法を紹介します。

乾燥フィルターの掃除

乾燥フィルターは、表面だけでなく目に入り込んだ綿ボコリの除去が大切です。
掃除機で吸い取ったあと、柔らかいブラシでやさしく落とすと通気が戻りやすくなります。枠や周辺にホコリが残ると再付着しやすいので、周りも拭き取りましょう。
水洗いできるタイプは、乾かしてから戻します。

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排気口の掃除

フィルターを掃除しても改善しない場合は、排気口側のホコリ詰まりを確認しましょう。
外側のカバーが外せる機種は、ホコリを吸い取り、周りを拭き取ります。
奥まで無理に触らず、届く範囲だけで止めましょう。

排気口掃除ポイント

  • コンセントを抜いてから作業する
  • 排気口カバー周辺のホコリを確認する
  • 掃除機の細口ノズルで吸い取る
  • 奥は無理をせず、届く範囲だけ掃除する

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衣類を入れすぎない

洗濯物がたまっていたり、乾燥を急ぎたいときほど、まとめて洗濯機に入れたくなりますよね。
洗濯物を入れすぎると空気が回らず、結果的に時間が伸びて生乾きが増えやすくなります。
洗濯物の量は洗濯槽の7〜8割を目安にし、大物はわけて乾燥するタオル類だけで回す日を作る、など乾燥方法に工夫をいれると乾きムラが減りやすくなります。

乾燥前に脱水を長めに設定

脱水が短いと水分が残りやすく、乾燥に時間がかかります。
厚手の衣類やタオル類は、脱水を1段階長めにするのがおすすめです。
洗濯後の衣類が水分で重たい場合は、短時間の脱水を追加で取り入れてみましょう。
乾燥時間を減らせると電気代の負担も抑えやすくなります。

脱水時間仕上がりの傾向
短め水分が残りやすく乾燥が長引きやすい
標準一般的な衣類は乾きやすい
長め厚手やタオルが乾きやすくなりやすい

湿度が高い日は除湿・送風を併用

雨の日や梅雨時など湿度が高い日は、周囲の空気を工夫すると洗濯物が乾きやすくなります。
換気扇を回す、扇風機で風を動かす、除湿機を使うなどが効果的です。
ドアを少し開けて空気の通り道を作ると、排気がこもりにくくなります。

改善しない場合に疑うべきトラブルと修理の判断ポイント

掃除や洗濯機の使い方を見直しても、ドラム式洗濯機の乾燥機能が十分に発揮されない場合、もしかしたら洗濯機内部の詰まりや部品の不調が原因かもしれません。
自分で無理に洗濯機を分解すると故障を拡大したり保証外になってしまったりする業者に一度相談するのがよいでしょう。
ここでは業者に点検や修理の相談をしたほうがよいであろうポイントを解説します。

ヒートポンプの故障

温風が極端に弱い、ほとんど温かさを感じない場合はヒートポンプ不調が考えられます。
熱交換器やコンプレッサー系の不具合は専門修理が必要です。
掃除をしても改善がなく、エラー表示が続く場合は業者へ一度相談し、修理の見積もりをとるとよいでしょう。

乾燥ダクトの深い詰まり

乾燥ダクトの奥でホコリが固まり、排気が通りにくい状態は自分での掃除や改善が難しいです。
熱がこもると洗濯機自体の負担も増えるため、放置するのは避けたいところです。
フィルターと排気口を掃除しても乾燥時間が戻らない場合は、洗濯機の分解クリーニングを検討しましょう。

湿度センサー・温度センサー不良

センサーが汚れや劣化すると、乾燥終了が早すぎたり、感想がなかなか終わらなかったりします。
説明書に沿ってセンサー周辺をやさしく拭いても乾燥機能に改善がない場合は、点検が必要な可能性があります。
エラーが頻発する場合も、業者へ相談するのが安心です。

10年以上使用している場合の注意点

洗濯機の使用年数が10年を超えると、部品の劣化が重なりやすくなります。
修理しても別の箇所で不調が出やすく、修理を繰り返して結果的に出費が増える場合があります。
部品供給が終了している機種もあるため、修理費が高い場合は買い替えを考えても良いでしょう。

使用年数判断の目安
〜5年保証や修理を優先しやすい
6〜9年修理費と使用感で検討しやすい
10年以上高額修理なら買い替えも視野

乾燥できない原因が洗濯機内部の汚れの場合もある

フィルター掃除をしても乾燥機能が回復しない場合、目に見えない内部汚れが乾燥効率を落としている場合があります。
乾燥ダクトの奥や熱交換器周辺にホコリがたまると、排気が弱くなりやすいです。
ここでは洗濯機内部の汚れが原因だった場合の詳細を解説します。

乾燥ダクト・フィルター奥のホコリ詰まり

フィルター奥にホコリが残ると、見た目がきれいでも通気が回復しません。
タオル乾燥が多い家庭やペットの毛が多い家庭は、詰まりやすい傾向があります。
乾燥時間が伸びる、温風が弱い感覚が続く場合は、奥の詰まりを疑ってみてください。ライトでのぞいてホコリが見える場合は要注意です。

自宅でできる乾燥経路のお手入れ方法

分解せずにできる範囲では、フィルター口の周辺や届く範囲のホコリ除去が中心です。
掃除機の細口ノズルで吸い取り、柔らかいブラシでこすって汚れを落としましょう。
奥までブラシを入れると部品を傷つけやすいので注意し、異臭や異常な熱さを感じた場合は作業を止めてください。

洗濯槽の汚れが乾燥効率へ与える影響

洗濯槽の汚れが増えると、衣類が汚れを含みやすくなり、水分も残りやすくなります。
脱水で水分が抜けにくい状態が続くと、乾燥の負担が増えます。
洗濯槽クリーナーで定期的にリセットすると、乾燥機能が戻る場合もあります。
洗濯したあとにニオイや黒いカスが洗濯物に付着する場合は早めに洗濯槽の洗浄をしましょう。

洗濯槽の状態乾燥への影響
汚れが少ない脱水が安定しやすく乾燥もしやすい
汚れが多い水分が残りやすく乾燥が長引きやすい
ニオイが強い生乾き臭が出やすくなりやすい

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プロの洗濯機クリーニング会社へ依頼をしたらどうなる?

自宅で対策をしても、乾燥機能が改善しない場合はプロによる洗濯機の分解洗浄を受けるのがおすすめです。
プロに依頼すれば、乾燥ダクトの奥や熱交換器周辺など、普段手が届かない部分まで丁寧に洗浄できるため、乾燥効率が戻る可能性が高まります。
ここではプロの洗濯機クリーニングを受けるメリットを紹介します。

分解洗浄で乾燥ダクト奥の汚れまで徹底除去

洗濯機クリーニングの経験値が高いプロの手にかかれば、洗濯機を分解し、普段手の届かない乾燥ダクトや熱交換器周辺のホコリ詰まりを物理的に除去できます。
自分で分解する必要がないため、故障のリスクを増やしにくい点も安心です。乾燥時間が長い家庭ほど、分解洗浄前後の乾燥機能の差を感じやすいです。

乾燥効率が改善しやすい理由

排気がスムーズになると、湿気が外へ逃げやすくなり、熱も循環しやすくなります。
温風が安定し、センサーの判断も安定しやすくなるため、乾きムラが減りやすくなります。
分解洗浄を受けて乾燥機能が新品時のように戻れば、生乾き臭の軽減にもつながるため家事の手間やストレスが下がるでしょう。乾燥機の使用が日課の家庭には大きな助けになります。

プロへ依頼するメリット

プロに洗濯機クリーニングを依頼すると、乾燥不調の原因が汚れか部品不調かを判断しやすくなります。
買い替え前に性能が戻る可能性もあり、家計の負担を抑えられる場合があります。
自宅で対応しにくい箇所まで安全に洗浄してもらえる点が魅力です。乾燥機能をよく使う家庭は検討してみてください。

項目期待できるメリット
クリーニング範囲乾燥ダクト奥・熱交換器周辺まで届きやすい
仕上がり乾燥時間短縮・生乾き軽減・ニオイ軽減が期待しやすい
安全性分解と組立を任せられ故障リスクを増やしにくい
判断材料汚れ由来か部品由来かを知れる

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まとめ

ドラム式洗濯機の乾燥が乾かないときは、乾燥時間が長い・終わらない、乾きムラが出る、温風が弱いなどのサインが出やすいです。
原因は乾燥フィルターや乾燥ダクトのホコリ詰まり、衣類量の多さや偏り、設置場所の湿度、ヒートポンプや各種センサーの不調まで幅広くあります。
まずはフィルター清掃、排気口の確認、衣類量を7〜8割に調整、脱水を長めにする、除湿や送風の併用など自宅でできる改善策を試しましょう。
それでも乾燥時間が戻らない、焦げたようなニオイや異常な熱さ、エラーが頻発する場合は、内部の深い詰まりや部品不調の可能性があります。無理に分解せず、点検や修理、分解クリーニングなどプロの対処を検討しましょう。

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