洗濯機の買い替えはもったいない？買う前に知っておきたいポイントと改善策をプロが解説

2025年12月25日 2025年12月26日

洗濯機のまじん編集部

洗濯機の調子が悪くなると、「もう寿命かも」「買い替えた方がいいのかな」と悩みますよね。

異音や脱水不良、エラー表示が出ると不安になりますが、不調の原因は必ずしも故障とは限りません。

洗濯機内部の汚れや排水の詰まり、使い方の影響が重なり、一時的に不調が出ている場合もあります。

洗濯機は高額な家電だからこそ、原因を整理してから判断したいところです。

この記事では、洗濯機の買い替え前に確認したいポイントや、自宅でできる対処法、買い替えを検討すべき目安を分かりやすく解説します。

1. あなたの洗濯機、買い替えはまだもったいないかも！
1.1. 故障に見えても改善できる不調がある
1.2. 買い替え費用は想像より膨らみやすい
2. こんな時は洗濯機の買い替えがまだもったいない時期
2.1. 洗濯機内部の汚れが原因で不調が出ている場合
2.2. 部品交換で直せる場合
2.3. 使い方の見直しで落ち着く場合
3. 買い替えたほうが良いケースもある
3.1. 基板・モーターなど致命的な故障が疑われる場合
3.2. 10年以上使用している場合
3.3. 同じエラーが頻発して止まる場合
4. 買い替え前にやるべきチェックリスト
4.1. 排水口・排水ホースに詰まりがないか
4.2. 糸くずフィルターが汚れていないか
4.3. 洗濯槽の汚れや黒カビの有無
4.4. エラーコードの内容をメーカーサイトで確認
5. 自宅でできる改善方法｜意外と直る「あるある不調」
5.1. 市販の洗濯槽クリーナーで洗濯槽を洗浄
5.2. 排水口・フィルター掃除で改善する場合
5.3. 電源リセットで落ち着く軽度エラー
6. プロの洗濯機クリーニングを頼んだらどう変わる？
6.1. 内部の汚れを分解洗浄で除去
6.2. 不調の原因が汚れか故障かを見分けやすい
6.3. プロへ依頼するメリット
7. まとめ

この記事は月間1100台以上の洗濯機をクリーニングしている「洗濯機のまじん」スタッフが監修しています。

洗濯機を清潔に保ち、日々の洗濯を快適にする手助けになれば幸いです。

あなたの洗濯機、買い替えはまだもったいないかも！

洗濯機の不調は、必ずしも寿命や故障が原因とは限りません。洗濯機内部の汚れや詰まり、使用時の設定間違いなどが重なると、異音や脱水不良、エラー表示が出る場合があります。
ここでは、買い替え前に確認したい考え方を紹介します。

故障に見えても改善できる不調がある

洗濯時に異音や脱水不良、エラー表示が出ると「故障かな？」と思ってしまいますよね。
ですが、実のところは排水経路の詰まりやフィルターの目詰まり、洗濯槽裏の汚れなどが重なると、洗濯機が正しく動がず不調に感じられる場合があります。
とくに、洗濯槽の汚れがセンサーに影響すると、途中停止やエラーが出るケースもあります。
洗濯機の不調を招く原因によっては、取扱説明書の対処項目を確認し、槽洗浄やフィルター掃除をしたら不調が改善される可能性もあるため、最初に不調の原因を判断できると、買い替えにかかる出費を減らせます。

買い替え費用は想像より膨らみやすい

洗濯機の買い替えは、本体代金だけで終わりません。設置費、リサイクル料金、搬入条件によって追加費用が発生し、総額が上がりやすいです。また、ドラム式の洗濯乾燥機は縦型洗濯機に比べて価格帯も高めで、家計への負担が大きくなります。
一方で、部品交換のみの修理や洗濯機の内部クリーニングで改善できた場合は、買い替えに比べて費用を抑えながら洗濯機を伸ばせます。
もし現在ご自宅の洗濯機に不調を感じているならば、修理見積もりと買い替え総額を並べて比較するとよいでしょう。

こんな時は洗濯機の買い替えがまだもったいない時期

洗濯機の不調が出ても、洗濯機内部の汚れや消耗部品の交換、洗濯機の使い方を変えると改善できる余地があります。
買い替えを急ぐ前に、直せる不調かどうかを一度確認しておくと、無駄な出費を抑えやすいです。
ここでは、買い替えを急がなくてもよい代表例を紹介します。

洗濯機内部の汚れが原因で不調が出ている場合

洗濯槽の裏側には洗剤カスや皮脂汚れがたまりやすく、時間が経つとカビやぬめりにつながります。汚れが蓄積すると、臭いが出やすくなり、黒いカスが洗濯物へ付着する場合もあります。
汚れがセンサー付近に広がると、誤検知からエラーや途中停止につながる場合もあるため、洗濯槽クリーナーで槽洗浄をおこない、それでも改善できなかった場合は、プロによる分解クリーニングを検討すると、不調が改善される可能性があります。

部品交換で直せる場合

洗濯機の不調は、対象の部品を交換すれば落ち着くケースがあります。
脱水不良ならベルトやクラッチ、排水不良なら排水ポンプ、給水が止まらない場合は給水弁が関係しているかもしれません。基板やモーターのような高額部位でなければ、修理費が買い替えより抑えられるでしょう。
もし洗濯機の使用年数が短めでほかの不調が少ない場合は、修理で洗濯機の寿命を延ばす計画も検討してみてください。

部品交換で改善しやすい例

主な症状	関係しやすい部品	対応の方向性
脱水不良	ベルト・クラッチ	部品交換で改善しやすい
排水不良	排水ポンプ	ポンプ交換で改善しやすい
給水が止まらない	給水弁	弁交換で改善しやすい

使い方の見直しで落ち着く場合

洗濯機の不調の原因は、もしかしたら使い方にあるかもしれません。
たとえば、洗濯物の入れすぎで偏りが起きると、脱水で振動が増え、途中停止につながりやすいです。
また、洗剤や柔軟剤の入れすぎは、溶け残りやすすぎ不足を招き、臭いや汚れ残りとなります。排水ホースの折れや設置の傾きも、排水不良や異音の原因になりやすいです。
運転環境を一度見直してみると、不調が改善されて買い替えを先送りできる場合があります。

買い替えたほうが良いケースもある

日々のお手入れや修理でも改善が難しい場合は、買い替えを検討するのがよいでしょう。
高額修理が続いて家計の負担が増えたり、突然稼働が止まってしまうリスクを上ないためにも、判断ポイントを知っていると安心です。
ここでは、洗濯機の買い替えを前向きに考えたいケースを解説します。

基板・モーターなど致命的な故障が疑われる場合

電源が入らない、動作が不安定で停止を繰り返す場合は、基板のトラブルが疑われます。
もし回転しない、異常な異音に加えて焦げたような臭いがある場合は、モーター周りの不具合も心配です。
基板やモーターは修理費が高くなりやすく、使用年数が進んでいるほど費用対効果が下がります。もし修理の見積もりが本体価格に近づく場合は、買い替えを選ぶほうが今後の精神的ストレスも減るでしょう。

10年以上使用している場合

家庭用洗濯機は7〜10年が寿命目安と言われやすく、10年を超えると消耗部品の劣化が一気に進みやすいです。
修理で一度直っても、別の部品が続けて弱って再修理…など出費が重なるケースも考えられます。また、10年使用した洗濯機の場合は、部品供給の都合で修理受付が難しくなりやすいため、注意が必要です。
1年を通して洗濯ができない日々が続くのは、家庭全体で困りますよね。使用が10年を超えた段階で、計画的に買い替え準備を検討しましょう。

同じエラーが頻発して止まる場合

一時的なエラー表示は、一度リセットして症状が落ち着く場合もありますが、同じエラーが何度も出て止まってしまう場合は注意が必要です。
排水やドアロックの表示が繰り返される場合、詰まりだけでなくセンサーや制御部の劣化が関係する可能性も考えられます。使用年数が進んでいてエラーが複数出る場合は、洗濯機の寿命が近いかもしれません。
見積もりを取り、修理費が高い場合は買い替えへ切り替える方がよいでしょう。

買い替え前にやるべきチェックリスト

洗濯機を買い替えしようと判断する前に、家庭でまず確認すべき項目を押さえると、原因の切り分けが進みます。
排水やフィルター、洗濯槽の汚れは、症状の原因になりやすく、自宅のお手入れで改善する場合もあります。
ここでは、買い替え前に確認したい項目を紹介します。

買い替え前に確認したい項目

排水ホースの折れ、つぶれ、差し込みの緩み
排水口のゴミ、ぬめり、詰まり
糸くずフィルター・乾燥フィルターの目詰まり
洗濯槽の臭い、黒いカスの有無
エラーコードの内容を説明書やメーカー情報で確認

排水口・排水ホースに詰まりがないか

脱水が弱い、洗濯後に水が残る場合は、排水口や排水ホースの詰まりが影響している可能性があります。
髪の毛や糸くず、洗剤カスが少しずつたまると、水の流れが悪くなりエラーや脱水不良につながります。
一度ホースの折れや潰れがないかを確認してみましょう。

糸くずフィルターが汚れていないか

糸くずフィルターに汚れがたまると、排水効率が落ち脱水不良やエラーが起きやすくなります。
見た目は少量でも、奥に洗剤カスやぬめりが残っている場合もあります。
糸くずフィルターを取り外して水洗いし、確認してみてください。

洗濯槽の汚れや黒カビの有無

洗濯物に臭いが残る、黒いカスが付く場合は、洗濯槽の裏側に汚れがたまっているかもしれません。
市販の洗濯槽クリーナーや槽洗浄コースを実施して改善が見られるか試してみましょう。
改善があまり感じられない場合は、内部汚れが進んでいるサインかもしれません。

エラーコードの内容をメーカーサイトで確認

エラー表示が出た場合は、型番とエラーコードをもとにメーカー公式サイトや取扱説明書で内容を確認しましょう。
一時的なエラーで済む場合もあれば、部品の劣化が関係しているケースもあります。
エラーの原因が分かれば、修理か買い替えかを判断しやすくなります。

自宅でできる改善方法｜意外と直る「あるある不調」

修理依頼の前に、家庭でできる対処で改善する場合があります。槽洗浄、排水とフィルター掃除、電源リセットは取り組みやすいです。安全に配慮しながら行うと、ストレスが減ります。ここでは、自宅でできる改善方法を紹介します。

市販の洗濯槽クリーナーで洗濯槽を洗浄

市販の洗濯槽クリーナーは、家庭でも取り入れやすく、定期的なお手入れとしておすすめです。
洗濯槽を高水位までため、製品表示に沿った量のクリーナーを投入し、つけ置きや槽洗浄コースを使うと、内部にたまった汚れが浮きやすくなります。
洗濯槽クリーナーには酸素系と塩素系の2種類があり、酸素系は浮いた汚れを取り除く工程が必要になる場合があります。一方、塩素系は汚れを溶かして洗い流すタイプであるため、製品ごとの使い方を確認し、表示に沿ってすすぎをおこなうと臭い残りを防ぎやすくなります。
作業中はフタを閉め、子どもが近づかない環境を整えましょう。

排水口・フィルター掃除で改善する場合

脱水不良や排水エラー、乾燥時間の長さは、排水口やフィルターの詰まりが原因になる場合があります。
糸くずフィルターは取り外してゴミを捨て、流水で洗うと水の流れが戻りやすいです。
ドラム式の乾燥フィルターは、ほこりがたまると乾燥効率が落ちやすいため、乾燥機能を使う家庭ほどお手入れが大切です。排水口のぬめりやゴミも定期的に取り除き、臭いを予防しましょう。

電源リセットで落ち着く軽度エラー

落雷や停電の後は、洗濯機をはじめとする電化製品全般が不調になる場合があります。
もし洗濯機のエラーが出た場合は、電源プラグを抜いて数分置き、差し直して起動すると改善する可能性があります。
取扱説明書にリセット手順がある場合は、案内に沿って実施しましょう。
ただし、同じエラーが短期間に何度も出る場合は、誤作動よりも故障の可能性が高まります。リセットしても落ち着かない場合は、メーカーや専門業者へ相談するのがよいでしょう。

プロの洗濯機クリーニングを頼んだらどう変わる？

家庭のお手入れでは届きにくい部分に汚れが残ると、臭いや黒いカスが続きやすいです。
プロによる洗濯機の分解洗浄を受けると、洗濯機内部の普段手が届かない汚れまでアプローチできるため、改善幅が大きくなり、買い替え前に依頼すれば不調の判断材料にもなります。
ここでは、プロの洗濯機クリーニングで期待できる変化を紹介します。

内部の汚れを分解洗浄で除去

プロの洗濯機クリーニングは洗濯機を分解し、洗濯槽や周辺パーツの裏側まで洗浄します。
家庭の槽洗浄では手が届かなかった部分の黒カビやぬめり、固まった洗剤カスまで落としやすく、臭いや黒いカスの悩みがなくなります。
もし汚れが原因でセンサーが誤作動している場合は、エラーや脱水不良が落ち着くでしょう。

不調の原因が汚れか故障かを見分けやすい

洗濯機の不調が続くと、修理と買い替えの判断が難しくなりますよね。
プロによる洗濯機の分解洗浄をおこなうと内部状態が見えるため、汚れ由来なのか部品劣化なのかが判断しやすくなります。
もし汚れが主な原因だった場合、クリーニング後に使用感が戻り、買い替えを先送りできるでしょう。
部品の劣化が進んでいる場合は、買い替えへ切り替える判断もしやすくなります。結果として、買い替えを早まらずに済み、出費を抑えやすくなります。

プロへ依頼するメリット

プロへの洗濯機クリーニングは費用がかかりますが、買い替えや高額修理ほどではありません。
洗濯時の臭いや黒カビ、排水不良などがまとめて改善する場合もあり、洗濯のストレスがぐっと軽くなります。
さらに、汚れにくい使い方や手入れのコツを教えてもらえる場合もあり、再発予防につながります。
買い替えの前に一度洗濯機内部を整えると、家計と安心のバランスを取りやすくなるでしょう。

まとめ

洗濯機の不調を感じたときは、すぐに買い替えを決める前に原因を見極める姿勢が大切です。
排水口やフィルターの詰まり、洗濯槽内部の汚れ、使い方の偏りなどが原因の場合は、掃除や槽洗浄で改善する余地があります。それでも臭いやエラー、脱水不良が続く場合は、プロの洗濯機クリーニングを受けて洗濯機の内部状態を整える選択肢もあります
一方で、基板やモーターなどの高額部品の不具合、同じエラーの頻発、使用年数が10年を超えている場合は、買い替えを前向きに検討したほうが安心な場面もあります。
修理費用と買い替え総額を比べ、家計と今後の使い方を整理すると判断しやすくなります。

突然使えなくなって慌てないためにも、洗濯機の状態を一度立ち止まって確認し、無理のないタイミングで修理・クリーニング・買い替えを比較しながら選択をしていきましょう。

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