洗濯機が臭い原因をタイプ別に解説。カビ臭いドブ臭いから回復する対処方法とは
毎日のお洗濯に欠かせない洗濯機ですが、以下のような悩みはありませんか?
「急に洗濯機が臭くなった。」
「洗濯したのに洗濯物が臭うように。どうすれば改善するの?」
「洗濯機がドブ臭いけれど、何が原因でしょうか。」
本記事では上記の悩みを解決するために、洗濯機のお掃除のプロが、洗濯機や洗濯槽が臭うときの原因と対処方法、予防策を紹介します。
この記事を読むことで、臭いに悩まされない洗濯機になりますので、最後までぜひご覧ください。
臭い別 洗濯機が臭くなる原因
洗濯機が臭くなる原因を、臭いのタイプ別に説明します。
洗濯機の臭いによくある5つのタイプをまとめました。
- カビ臭い
- 洗剤残りの嫌な匂い
- 雑巾のような生乾き臭
- 下水のようなドブ臭い
- 焦げ臭い
では、それぞれ詳しくみていきましょう。
カビ臭い
洗濯槽から、じめっとした土臭い匂いや、墨汁のような匂いがする場合、カビが原因です。
一見キレイにみえる洗濯槽でも、見えない場所にカビが繁殖している可能性が高くなっています。
洗濯槽の裏側は、衣類についた皮脂や食べかすなどが付着し、汚れがたまりやすい環境です。
さらに、洗濯機の中は湿度が高く、汚れをエサにするカビはすぐに増殖します。
湿気・温度・栄養がそろうとカビや雑菌が増加するといわれ、気付かないうちにカビがどんどん増えて、臭いの原因になっているかもしれません。
日頃からカビを増やさない工夫と、定期的に取り除くことが重要になってきます。
洗剤残りの嫌な匂い
しっかり洗いたい、良い匂いを香らせたいと洗剤や柔軟剤を入れすぎることはありませんか?
洗濯物を自動洗浄すると、衣類の容量で水の量が決まります。
その水の量に合う適量を超えた洗剤を入れても溶けきれず、最終的に石鹸カスとして洗濯槽に蓄積するので要注意です。
蓄積した石鹸カスは、洗濯機の内部に付着したまま、カビや雑菌の臭いと混じり、嫌な匂いへと変化します。
洗剤残りの嫌な匂いは、洗剤や柔軟剤の入れすぎが原因です。
雑巾のような生乾き臭
生乾き臭の原因は、雑菌です。
特に、マイコバクテリウムという菌が作り出す硫黄化合物が雑巾のような臭いを発します。
その雑菌を発生させやすいのが、濡れたタオルや衣類です。
濡れた洗濯物は、皮脂汚れや汗など栄養分が豊富なうえ、水分を多く含むため、雑菌が繁殖するには好条件となっています。
雑菌がついた洗濯物を洗濯槽に長時間いれておくと洗濯槽にまで影響し、臭いの原因になるので注意しましょう。
下水のようなドブ臭い
下水のようなドブ臭さが洗濯槽からしてきたら、排水口に原因があると疑ってください。
洗濯機の排水口には排水トラップがあり、封水と呼ばれる水が溜まっています。
封水の役割は、下水からの悪臭や害虫が家に入らないようにすることです。
排水トラップが壊れて水が溜まらなくなっていたり、詰まりが生じて機能していなかったりすると、下水のドブ臭さが洗濯機内にまで逆流する恐れがあります。
洗濯槽からドブ臭さを感じたら、まずは排水口をチェックしましょう。
焦げ臭い
洗濯機の内部から焦げ臭さを感じたら、洗濯機の故障やそのまま使うと危険な恐れがあるため、購入した販売店かメーカーに相談しましょう。
駆動部分に知らないうちに小物が落ちて部品を摩耗させていたり、部品が劣化していたりと、素人では判断できないトラブルかもしれません。
何かしらの異常があるため、すぐに使用を中止しましょう。
洗濯機が臭うときの対処方法
洗濯機が臭うときの対処方法を、原因別に解説します。
お困りの臭いに記載した対処方法を試してみてください。
洗濯機がカビ臭い時
カビは目には見えない洗濯槽の裏側や糸くずフィルター、排水フィルターに多く発生しています。
まず行ってほしいことは洗濯槽の洗浄です。
専用のクリーナーで自分一人でも簡単に行えます。
最も効果が高いのは、塩素系クリーナーです。
詳しいやり方は以下の記事で解説していますので、カビの臭いに悩まされている方はぜひ参考にしてみてください。
【洗濯機掃除の教科書】洗濯槽クリーナーの使い方をプロが徹底解説
槽洗浄と合わせて、各パーツもキレイにすると臭いが軽減されるので実施しましょう。
糸くずフィルター:糸くずフィルターの掃除方法をプロが解説
洗剤投入口:【洗濯機掃除の教科書】洗剤投入口や柔軟剤投入口の掃除方法を解説
洗濯機が洗剤臭い時
洗剤残りの嫌な匂いを対処するためには2つ試してほしいことがあります。
一つは、洗濯槽の洗浄です。
すでに残っている石鹸カスを取り除くことが目的となります。
二つ目は、洗濯するときに入れる洗剤を適量にすることです。
洗剤の説明書きには、洗濯物の量に合う洗剤の量の記載があります。
洗剤が溶け残るほどの量を入れてしまうと、石鹸カスが洗濯槽に残りやすく、異臭の原因になるためやめましょう。
洗濯機が雑巾臭い時
雑巾臭い、生乾き臭に困ったときは、まずは異臭を放つ洗濯物を対処しましょう。
生乾き臭のする洗濯物は煮沸することで、雑菌をおおよそ死滅できます。
煮沸の手順を簡単に説明します。
- 深い鍋に洗濯物を入れて、浸るくらいの水を入れる。
- 強火にかけて沸騰したら、弱火にして10分煮る。
- 10分経ったら洗濯物を取り出し、脱水して、天日干ししましょう。
煮沸できる洗濯物か、洗濯表示は確認して行ってください。
また、長時間煮ると、衣類のダメージにつながるため注意しましょう。
もし高温で洗濯ができない衣類の場合、酸素系漂白剤を使うなど、煮沸以外で臭いをとる方法を試してみてください。
下水のようなドブ臭い時
下水臭い、ドブ臭いときは、排水トラップの破損か、排水口の詰まりが原因の可能性が高くなっています。排水トラップの破損を確認するには、排水ホースと外せるパーツを取り外して覗いてみましょう。
封水(臭いや害虫を入れないために溜めておく水)が溜まっていなかったり、封水の量が少なすぎる場合は破損しているかもしれません。
パーツを取り外したとき、髪の毛やホコリで詰まっていれば取り除きましょう。
日頃お手入れしにくい場所ではありますが、害虫やねずみなどを侵入させないためにも重要な役割を果たす箇所です。
こちらの記事では、排水トラップの外し方を詳しく解説しているので、参考にしてお手入れをしてみてください。
【洗濯機掃除の教科書】排水トラップの外し方と掃除方法をプロが徹底解説
焦げ臭い時
焦げ臭いと感じたときは、すぐに使用を中止して、購入した販売店かメーカーにお問い合わせをしましょう。
連絡する際は、型番と購入年月日を用意しておくとスムーズです。
大きな事故になる前に早めに対処しましょう。
洗濯機が臭くなるのを予防する6つのポイント
洗濯機や洗濯槽が臭くなる前に実践したい、予防する6つのポイントを解説します。
- 洗濯槽をこまめに洗浄する
- 風呂の残り湯は使用しない
- 洗剤や柔軟剤は適量をよく溶かす
- 洗濯カゴとして洗濯槽を使わない
- 洗濯槽は使うたびに乾かす
- 排水口を定期的に掃除する
では一つずつ、詳しくみていきましょう。
洗濯槽をこまめに洗浄する
洗濯槽の裏側は凹凸が多く、どんなに気を付けていても汚れは蓄積してしまいます。
こまめに専用クリーナーを使って、洗濯槽の洗浄を実施すると、カビや雑菌を取り除けます。
誰でも簡単にできるメンテナンス方法は、以下の記事で解説しているので参考にしてください。
【洗濯機掃除の教科書】洗濯槽クリーナーの使い方をプロが徹底解説
風呂の残り湯は使用しない
温かい風呂の残り湯を使用すると、洗濯物の汚れが落ちやすいと聞いたことはありませんか。
たしかにお湯を使うほうが、水より汚れは落ちやすくはなります。
しかし、風呂の残り湯は、皮脂汚れや水アカなどが混入しているので、カビや雑菌のエサにもなるため注意しましょう。
風呂の残り湯を使う場合、以下の2つに気を付けると、臭いが気にならなくなるかもしれません。
①残り湯を使いたい場合、お風呂を入れたその日のうちに使う
②「洗い」のみ残り湯を使い、すすぎでは水道水を使う
雑菌が増える前に使用する、仕上げの水としては使わないことが重要になってきます。
洗剤や柔軟剤は適量をよく溶かす
洗剤や柔軟剤には、製品の裏面に「使用料の目安」と注意書きが記載されています。
製品ごとに洗濯物や水の量に合わせた適量が表示されているので、都度確認して入れることが大切です。
つい適当に入れがちですが、適量を守りましょう。
洗濯カゴとして洗濯槽を使わない
洗濯カゴの代わりに洗濯槽に洗濯物を入れている方はいませんか。
濡れた洗濯物は雑菌が繁殖しやすいため、雑菌がついた洗濯物を洗濯槽に長時間いれておくと、洗濯槽やほかの洗濯物まで雑菌だらけになるので要注意です。
少しでも風が通る洗濯カゴを使って、洗濯する直前に洗濯槽に入れるようにしましょう。
洗濯槽は使うたびに乾かす
洗濯槽を乾燥させることは、カビや雑菌を増やさないために有効です。
機種によっては、洗濯槽乾燥機能があれば定期的に利用しましょう。
もし、槽乾燥機能がなくても、使い終わるたびにフタは開けっぱなしにして、内部を乾燥させることを意識的に行いましょう。
排水口を定期的に掃除する
排水口は、髪の毛やホコリ、汚れによる詰まりが起きやすい場所です。
一度詰まってしまうと、悪臭だけでなく、排水が逆流してきたり、排水エラーで洗濯できなくなったりと、日常に支障をきたします。
パイプ用クリーナーを使って、定期的にお掃除しましょう。
詳しいお掃除方法は、以下の記事で丁寧に解説しているので、参考にしてください。
洗濯機の排水口掃除はパイプユニッシュ!臭いやつまりの掃除方法を紹介
ドラム式洗濯機が臭うときの注意点
ここまで解説してきたことは、縦型洗濯機とドラム式洗濯機どちらにも共通する内容でしたが、乾燥機能がついているドラム式洗濯機だからこそ生じる注意点を説明します。
ゴムのような化学的な匂いがする場合
購入後しばらくは、洗濯機からゴムなどの化学的な匂いがする場合があります。
ドラム式洗濯機の場合、扉を密閉するための窓パッキングなどにゴム部品が使われており、乾燥後は、熱により匂いが感じやすいため、気になることが多いかもしれません。
衛生上は問題ありませんが、長期間続く場合や、ひどく気になる場合は、購入した販売店かメーカーのお問い合わせ窓口に相談しましょう。
排水フィルターの目詰まり
ドラム式洗濯機の排水フィルターは、排水時に出たゴミがたまるため、週に1度のお手入れが重要です。
このお手入れを怠ってしまうと、フィルターが目詰まりし、水の流れが悪くなります。
また、詰まったホコリや汚れから雑菌が繁殖し、臭いの原因にもなるので注意しましょう。
目詰まりを防ぐお手入れ方法については、こちらの記事で紹介しているので、参考にしてください。
排水フィルターの掃除方法をプロが解説
乾燥フィルターの目詰まり
乾燥フィルターは、乾燥時に出た糸くずやホコリをキャッチするので、目詰まりしやすく、ホコリのかたまりができやすくなっています。
乾燥の都度取り除く必要があり、お手入れを怠ると、乾燥時間が長引いたり、乾燥ムラができたりします。それが原因で、洗濯物に嫌な臭いが残ることもあるため、こまめにお手入れをしましょう。
乾燥フィルターのお手入れ方法は、以下の記事で詳しく解説しているのでご覧ください。
ドラム式洗濯機の乾燥フィルター奥の掃除方法をプロが解説
ドラム式洗濯機が日立製
2021年8月以前の日立のドラム式洗濯機の場合、下水のような臭いに悩まされている方もいるかもしれません。
その理由として、ヒートリサイクル(空冷)方式という乾燥方式が採用されていたことが原因にあります。
この乾燥方式は、運転時に発生する熱を再利用するエコな方法です。
しかし、一部の温風は排水口にも排気するため、その温風が封水を減らし、下水の臭いの逆流につながっていたため、下水臭さが生じた家庭が出てきました。
2021年8月以降のドラム式洗濯機では改良されており、下水臭さの心配はなく安心して使えるようになっています。
お手入れをしても臭う場合はプロに依頼
自分ができるお手入れはしていても臭いがとれない場合は、プロの洗濯機クリーニングを依頼しましょう。
洗濯機クリーニングでできること
プロの洗濯機クリーニングでは、「薬剤投入洗浄」と「分解洗浄」の2つの内容から選べます。
洗濯機の汚れ具合によって、メニューを選びましょう。
「薬剤投入洗浄」とは、業務用クリーナーや高温水を利用して、分解することなく洗濯槽を洗浄する方法です。
業務用クリーナーの効果はバツグンで、スッキリとした仕上がりを実感できます。
日頃からお手入れをしている方におすすめです。
「分解洗浄」とは、洗濯槽を取り出し、外せるパーツはすべて分解して洗浄する方法です。
手の届かない隅々まで目に見えてキレイになるので、しつこい臭いや汚れに困っている方は、分解洗浄をおすすめします。
実際に分解洗浄をした方からは「新品のように生まれ変わった」という声も多く、洗濯機や洗濯槽の臭いに悩まされている状態であれば頼んで後悔しない仕上がりです。
洗濯機クリーニングの相場
洗濯機クリーニングの相場は以下の表を参考にしてください。
業者によって多少のサービスの違いや特徴が異なりますが、薬剤投入洗浄よりも分解洗浄のほうがクリーニングにかかる時間が長く、料金が高いことがわかります。
縦型洗濯機(所要時間) | ドラム式洗濯機(所要時間) | |
薬剤投入洗浄 | 8,000~14,000円(2h) | 14,000~20,000円(2h) |
分解洗浄 | 20,000~24,000円(3h) | 30,000~39,000円(3h) |
おすすめは洗濯機クリーニング専門業者
洗濯機クリーニングに対応してくれる業者は、ハウスクリーニングをメインにしている業者が多いですが、洗濯機クリーニングのみを専門とする業者がいることをご存じでしょうか。
洗濯機は複雑な家電のため、高い技術と知識が必要です。
経験の数こそ実力やお客様満足度に結びつくので、専門業者を選べば間違いありません。
洗濯機のまじんの概要
当サイト「洗濯機のまじん」は、業界初の洗濯機クリーニング専門業者です。
洗濯機の分解洗浄を専門とし、数多くの洗濯機クリーニングを手がけてきました。
関東地域のクリーニング対応数No.1、サービス満足度も96%と高い評価を受けています。
現在は東京に本店、大阪に支店があり、関東、関西どちらからも多くのお客様に利用していただいています。
【対応エリア】
関東エリア | 東京・神奈川・埼玉・千葉 |
関西エリア | 大阪・兵庫・奈良・京都(一部エリアのみ対応不可)・和歌山(一部エリアのみ対応不可)・滋賀(一部エリアのみ対応不可) |
洗濯機のまじんの料金体系
全自動洗濯機のクリーニング時間や料金は以下のとおりです。
クリーニング内容 | 全自動洗濯機の料金・時間 | ドラム式洗濯機の料金・時間 |
薬剤投入洗浄 | 料金:7,700円~(税込)作業時間:2h~ | 料金:14,300円~(税込)作業時間:2h~ |
分解洗浄 | 料金:19,800円~(税込)作業時間:3h~ | 料金:29,700円~(税込)作業時間:3h~ |
対応エリアであれば出張費、駐車料金無料ですので、お気軽にお問い合わせください。
洗濯機が臭い原因まとめ
洗濯機の臭いには、さまざまな原因があり、原因によって対処方法が異なります。
カビが原因であれば、目には見えない洗濯槽の裏側をキレイにしないと解決しません。
ドブ臭い場合は、排水トラップの破損や詰まりを確認しましょう。
洗濯物には、皮脂や汗、ホコリ、花粉、食品などの汚れが付着し、洗剤や柔軟剤による石鹸カスが加わり、洗濯槽には臭いの原因が多く潜んでいます。
「洗濯しても衣類が臭い」「洗濯機から毎日臭う」といった不快な状況から解放されるには、根こそぎキレイにできる洗濯機分解洗浄がおすすめです。
これまでプロによる分解洗浄をしたことのない方は、臭いが気になるタイミングこそ掃除してもらいましょう。
すっきりと気持ちの良い洗濯機でお洗濯できるようになります。
投稿者プロフィール
- 洗濯機クリーニングのスペシャリスト。洗濯機クリーニングの深い専門知識と高度な技術力を誇り、月に50台以上の洗濯機を新品同様に蘇らせます。教育係としても活動し、チームの技術向上をリード。その明るく前向きな対応は顧客から高く評価され、感動と笑顔をもたらしています。