洗濯機の槽洗浄が終わった後にすることとは?プロが解説します
槽洗浄後は、すぐに洗濯してもよいのか気になる方はいませんか?
槽洗浄後には正しい手順を行わないと洗濯物に汚れがついてしまうことがあります。
本記事では、槽洗浄後の正しい手順について解説し、その他のおすすめ掃除箇所も紹介します。
ぜひ最後までご覧ください。
この記事は、長年洗濯機のクリーニングに携わるプロが監修しています。
私たちの経験を生かして、洗濯機のお手入れ方法について分かりやすくお伝えします。
この情報があなたの洗濯機を清潔に保ち、日々の洗濯をもっと快適にするお手伝いができれば幸いです。
槽洗浄後にすること

槽洗浄後にすぐ洗濯してもよい?という疑問を持たれる方が多いですが、すすぎ洗い(空運転)後に汚れや白い粉が確認できませんでしたら、すぐに洗濯して問題ないです。
槽洗浄は月に1回行うことをおすすめしており、槽洗浄後にするすすぎ洗いの階数は、洗濯機の状態によって異なりますので解説します。
1年以上お手入れをしていない場合
購入して1年以上何もしていない洗濯機や、槽洗浄を行ってからの期間が1年以上経っている洗濯機の方は、槽洗浄後にすすぎ洗い(空運転)を2回繰り返します。
2回行う理由は、槽洗浄が終わっても、洗濯槽には小さな汚れが残っている場合が多く、1回のすすぎだけでは、次の洗濯時に洗濯物に汚れが付着してしまう恐れがあるためです。
槽洗浄後の汚れをしっかり洗い流した状態にするために、具体的な手順を紹介します。
①槽洗浄の排水が行われる
②脱水し脱水後、すすぎ洗い(空運転)を行う
③脱水し脱水後、再度すすぎ洗いを行う
④乾燥する(洗濯機のフタを開ける)
温水選択機能のついた洗濯機をご使用の場合は、すすぎ洗いの際に温水を使うと効果が高まります。
2回のすすぎ洗いでも汚れが見える場合や臭いが気になる場合は、再度、槽洗浄を行いましょう。
再度、槽洗浄を行う際は、やり方の手順を以下で記事で解説しておりますので、参考にしてください。
【洗濯機掃除の教科書】槽洗浄コースの使い方や効果をプロが徹底解説します
1年未満の場合
一方で、購入して間もない洗濯機や、前回の槽洗浄から1年未満の方はすすぎ洗い(空運転)が1回で問題ない場合が多いです。
①槽洗浄の排水が行われる
②脱水し脱水後、すすぎ洗い(空運転)を行う
③乾燥する(洗濯機のフタを開ける)
洗濯機は湿気が溜まりやすいため、乾燥コースや換気を行いましょう。
また、窓を開けて換気を行うことも大切です。
槽洗浄後で汚れが落ちきれない場合
もしかすると、お悩みの原因は槽洗浄で解決できないところにあるかもしれません。
なぜなら、洗濯機は部品が多く、掃除箇所が多いためです。
例えば、排水口や排水ホース、槽洗浄では落としきれない分解洗浄が必要な場合などです。
槽洗浄でお悩みが解決できなかった場合は、洗濯機のお掃除業者へ依頼すると、短時間で簡単に解消されるため、検討してみるのもよいかもしれません。
洗濯機クリーニング業者のサービス内容や料金について詳しく解説してある記事がありますので、こちらを参考にしてみてください。
【おすすめ】洗濯機の掃除業者を徹底比較!サービス内容や選定のポイントを解説
【料金】洗濯機分解クリーニングの相場と失敗しない業者の選び方を解説
槽洗浄が終わった後に注意すべきポイント
槽洗浄後、洗濯槽の底やフチに汚れが残っている場合があります。次の洗濯物への付着を防ぐため、乾いた布などで拭き取ることをお勧めします。
洗浄後は洗濯槽内が湿っており、カビが再び発生しやすい状態です。洗浄完了後はフタを開けたままにし、内部を十分に乾燥させることが大切です。
また槽洗浄直後は、目に見えない汚れや洗浄剤成分が残っていることもあります。そこで大切な衣類をすぐに洗うのではなく、一度タオルなどで試運転をすると安心です。
さらに槽洗浄で剥がれた汚れが、排水や糸くずフィルターに溜まることがあります。これらを事前に確認し、必要であれば掃除しておくとより良いです。
槽洗浄後のよくある悩みと対策

槽洗浄を行った後でも、洗濯槽から汚れのカスが出てきたり、洗浄運転が終わらないように感じたり、あるいは気になる臭いや細かなゴミが残っていたりすることがあります。
槽洗浄後のこうしたお悩みは、実は多くの方が経験するものです。それぞれの状況には原因があり、適切な対処法を知ることで解決が期待できます。
ここでは特に以下の3つのポイントに焦点を当て、それぞれの原因と具体的な対策についてお伝えします。
槽洗浄後のカスの取り方
槽洗浄後も、洗濯槽内にカビや洗剤カスなどの浮遊物が見られることがあります。
これらは洗濯物に再付着する可能性があるため、適切に取り除くことが大切です。ここでは、槽洗浄後に見られるカスを効果的に取り除く方法について解説します。
- まずは追加の「すすぎ」と「脱水」 槽洗浄のコースが終了してもカスが浮遊している場合、まずは洗濯機を高水位に設定し、「洗い」または「すすぎ」運転を1~2サイクル追加で行います。多くの浮遊している黒いカスや汚れは、この操作である程度排水と一緒に流れていきます。
- 糸くずフィルターの徹底清掃 槽洗浄後は、普段よりも多くの汚れが糸くずフィルター(ゴミ取りネット)に溜まります。フィルターを取り外し、付着したカスをきれいに洗い流してください。清掃後、再度洗濯機を短時間「すすぎ」運転すると、取り切れなかったカスがフィルターに集まることがあります。
- 細かいカスの手作業による除去 すすぎ運転やフィルター清掃でも取り除けない細かいカスは、市販されている洗濯槽用のくず取りネットを使用したり、洗濯槽の底に沈殿したものをキッチンペーパーなどで拭き取ったりする方法が有効です。洗濯槽が完全に乾いてから作業すると、カスが取りやすくなることもあります。
これらの方法を試すことで、槽洗浄後の不快なカスを効果的に取り除き、洗濯機をより清潔な状態に保つことができます。
槽洗浄したのに終わらない場合の対処法

槽洗浄コースが予定時間を過ぎても終わらない、または同じ工程を繰り返すように見える場合、いくつかの原因が考えられます。ここでは、考えられる原因とご家庭で確認できる対処法をご紹介します。
大量の汚れによる運転延長
洗濯槽の汚れが想定以上に多い場合、洗濯機がそれを感知し、自動的にすすぎや脱水の回数を増やして運転時間が長引くことがあります。一度運転を中断し、糸くずフィルターの清掃や、目に見える範囲で取り除ける大きな汚れがあれば除去してから、再度槽洗浄を試みると解消している場合があります。
排水経路の詰まりチェック
槽洗浄によって剥がれ落ちた大量の汚れやカビが、排水フィルター、排水ホース、または排水口部分で詰まりを引き起こし、排水がうまくいかずにエラー(例:パナソニックのU11、日立のC02など)を表示して運転が停止することがあります。これらの箇所にゴミが詰まっていないか確認し、清掃を行ってください。
洗濯機の設置バランスとエラーコード
洗濯機本体が不安定な場所に設置されていたり、洗濯槽内の見えない汚れの付着などが原因で槽内のバランスが崩れていたりすると、安全のために運転が停止することがあります。洗濯機が水平に設置されているか確認しましょう。また、表示されたエラーコードを取扱説明書で確認し、指示に従うことも重要です。
これらの点を確認しても改善が見られない場合は、洗濯機のセンサー故障や基板の問題など、部品の不具合も考えられます。無理に運転を繰り返さず、お使いの洗濯機のメーカーや専門の修理業者へ相談することをおすすめします。
洗濯槽クリーナー使用後の臭い、ゴミの対処法

洗濯槽クリーナーを使用したにもかかわらず、洗濯機内に臭いが残っていたり、ゴミが浮き出てきたりしてお困りではありませんか。こうした問題は、いくつかの原因と適切な対処法を知ることで解決できる場合があります。
取り切れなかった汚れやカビ
洗濯槽クリーナーを使用しても、長年蓄積された汚れやカビが一度で完全に落ちないことがあります。特に、酸素系クリーナーの場合、剥がれ落ちた汚れが洗濯槽内に残りやすいため、槽洗浄コースの後に数回「標準コース」や「槽すすぎコース」で空運転を行い、浮き出たゴミをしっかりと洗い流すことが大切です。それでもゴミが出てくる場合は、目の細かいネットなどを使って手作業で取り除くと良いでしょう。
すすぎ不足による臭い戻り
クリーナーの成分や分解された汚れが十分にすすぎ切れていないと、それが新たな臭いの原因になることがあります。念入りなすすぎ運転を心がけ、洗濯機のフタを開けて内部をよく乾燥させることで、臭いの発生を抑えることができます。
排水口やフィルターの汚れ
洗濯槽自体がきれいになっても、排水口や糸くずフィルターに汚れが溜まっていると、そこから臭いが上がってくることがあります。これらの箇所も定期的に確認し、清掃することが重要です。
洗濯槽クリーナー使用後の気になる臭いやゴミは、多くの場合、追加のすすぎや細部の清掃で改善が見込めます。それでも問題が解決しない場合は、一度専門の業者に相談することも検討してみてください。
関連記事:【洗濯機掃除の教科書】洗濯槽クリーナーの使い方をプロが徹底解説
その他の掃除箇所

槽洗浄だけでは、洗濯機の掃除は完了していません。
洗濯機の掃除をする箇所は多岐にわたりますので、その他のおすすめ掃除箇所について紹介します。
糸くずフィルターの掃除
糸くずフィルターは、衣類のゴミや髪の毛などを洗濯槽内に集めてくれます。
ここにもカビが発生する場合があるため、ゴミの取り出しだけではなく、こまめにお手入れを行いましょう。
糸くずフィルターの掃除については、こちらの記事がおすすめです↓
糸くずフィルターの掃除方法をプロが解説
排水口掃除
洗濯機の排水口は、汚れやカビがとても溜まりやすく、とくに臭いの原因になります。
槽洗浄だけでは排水口の汚れは除去できないため、排水口を取り外して、パイプクリーナーで排水口をしっかりと洗浄しましょう。
分解洗浄
槽洗浄コースではとりきれない、こびりついたカビや汚れが多くあります。
これらは、こすり洗いや専用道具を用いて洗浄する必要があるため、1年に1度は分解洗浄を行って掃除することをおすすめします。
プロの業者に依頼すると短時間で、お使いの洗濯機を丸ごとピカピカな状態にすることができます。
まとめ
いかがだったでしょうか。
槽洗浄後にすることは、購入して1年以上何もしていない洗濯機や、槽洗浄を行ってからの期間が1年以上経っている洗濯機の方は、槽洗浄後にすすぎ洗い(空運転)を2回繰り返し、購入して間もない洗濯機や、前回の槽洗浄から1年未満の方はすすぎ洗い(空運転)が1回行うことで槽洗浄の完了です。
槽洗浄は月に1回行うことをおすすめしますが、もし汚れが落ちきれない場合は、プロの洗濯機クリーニング業者に相談することをおすすめします。
この他にも洗濯機清掃に関するコンテンツが多くあるため、気になる方はチェックしてください。
投稿者プロフィール

- 洗濯機クリーニングのスペシャリスト。洗濯機クリーニングの深い専門知識と高度な技術力を誇り、月に50台以上の洗濯機を新品同様に蘇らせます。教育係としても活動し、チームの技術向上をリード。その明るく前向きな対応は顧客から高く評価され、感動と笑顔をもたらしています。
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