【洗濯機掃除の教科書】パルセーターの掃除方法をプロが徹底解説
パルセーターの掃除は簡単に行えることをご存じでしょうか?
洗濯機のパルセーター裏はカビや汚れが多くあり、正しい手順でお手入れが必要です。
本記事ではパルセーターの掃除方法について、事前準備から注意事項まで丁寧に解説します。
また、一緒に行える掃除箇所についても説明しているため最後までご覧ください。
この記事は、長年洗濯機のクリーニングに携わるプロが監修しています。
私たちの経験を生かして、洗濯機のお手入れ方法について分かりやすくお伝えします。
この情報があなたの洗濯機を清潔に保ち、日々の洗濯をもっと快適にするお手伝いができれば幸いです。
洗濯機のパルセーターとは
パルセーターは、縦型洗濯機の洗濯槽の底に見える羽根付きの円形カバーです。
洗濯機の運転時に水や洗剤と一緒に洗濯物を動かし、効果的に汚れを落とす役割があります。
パルセーターの表側は綺麗に見えますが、購入から1年以上経過した洗濯機のパルセーター裏側はカビや汚れが溜まっていることが多く定期的な掃除が必要です。
パルセーターはネジで留められていますが、簡単に取り外しが可能なため次にパルセーターの掃除方法について解説します。
パルセーターのお掃除方法
パルセーターの掃除は30分ほどで完了するため、比較的簡単にお手入れができます。
しかし、ネジを外す際の順番や注意事項があり、部品が洗濯機下に落下すると業者依頼が必要になるため、これから紹介する手順でしっかり行ってください。
STEP1:事前準備
①必要なアイテム
浴室用洗剤
パルセーターの部品や内部の汚れを取り除くために使用します。
塩素系のカビキラーだと強力に汚れを除去できます。
清掃用ブラシ・スポンジ・雑巾
パルセーターの汚れを直接取り除くのに役立ちます。
使用済みの歯ブラシでも利用できます。
また、雑巾は、作業中に発生する汚れを拭き取るのに使用します。
+ドライバー
ネジで留められたパルセーターを外す際に使用します。
通常のサイズは2番サイズのドライバーがご家庭に多いかと思いますが、少し大きめの3番ドライバーのサイズが適している場合が多いです(2番ドライバーでも外せます)。
STEP2:パルセーターの掃除方法
ここからは実際の掃除手順を紹介します。
洗濯物を取り出して洗濯機を空にした状態で始めてください!
②洗濯機の電源を切る
洗濯機のスイッチを切り、可能であれば電源コードを壁のコンセントから抜き取ります。
パルセーターを取り外す際に誤作動で洗濯機が運転してしまうと、パルセーターが回転し怪我をしてしまう恐れがあるためです。
③パルセーターのネジを外す
縦型洗濯機の洗濯槽の底に見えるパルセーターのネジを取り外します。
洗濯機の機種によってはネジカバーが中央にあるため、カバーを開けるとネジが確認できます。
ネジはパルセーターの真ん中に1つ留められているため、ドライバーを使用して反時計回りで外します。
ネジが固くて取り外しが厳しい場合は、破損を防ぐために業者依頼をおすすめします。
<注意点1>
ネジが緩まり取り出す際に注意が必要な点として、ワッシャーAもしっかりと取り外すようにしてください。
ワッシャーとはネジやボルトの頭に置かれる小さな円盤状の部品です。
金属製やゴム製のタイプがあり、ネジの緩みを防いだり力を分散させる役割があります。
ネジを取り外す際にはワッシャーAも一緒に取り出し、失くさないように保管してください。
※この先の手順でワッシャーをもう1つ取り出しますので混在しないようにしてください。
④パルセーターを取り出す
ネジとワッシャーAを取り出したら、パルセーターを持ち上げて洗濯機本体から取り出します。
洗濯機本体の入口に引っかかる場合は、パルセーターの柔らかいところをを少し曲げて引き抜きます。
<注意点2>
パルセーターを洗濯槽の底から取り出す際に引っかかりがなく、持ち上げることが難しい場合があります。
その際は、ネジ上のフックをパルセーターの穴に2箇所差し込み、垂直に引くと持ち上げることができます。
あまりに固くて取り外しが厳しい場合は、破損を防ぐために業者依頼をおすすめします。
固い場合は内部のカビや汚れがひどい状態のケースが多いため、プロに洗浄依頼した方が徹底的に掃除を行えます。
⑤ワッシャーBを取り外す
手順③でパルセーターのネジを外した際にワッシャーAを取り出したかと思いますが、ここでもう1つのワッシャーBが真ん中の軸にあるため取り出します。
こちらのワッシャーは表と裏があるため、取り出した際の向きを覚えておき、失くさないように保管してください。
⑥つけ置きをする
パルセーターを取り出したら、浴室などに持っていき、塩素系の洗浄剤をかけます。
つけ置き時間は10分程度を目安にします。
また、糸くずフィルターも一緒に掃除を行うと、効率良くお掃除ができます。
糸くずフィルターやゴミ取りネットの掃除方法については以下の記事で解説しているため参考にしてください。
【洗濯機掃除の教科書】糸くずフィルターの掃除方法をプロが解説
⑦洗濯機内部を掃除する
つけ置きを行っている時間を活用して、パルセーターで隠れていた洗濯機内部(パルセーター裏)の掃除を行います。
浴室用洗剤を吹きかけ、ブラシや雑巾でこすり洗いを行います。
こすり洗い後は水を注ぎ洗剤を落とします。
⑧パルセーターを洗浄する
つけ置き時間が経過したら、再度洗剤を吹きかけ、ブラシや雑巾でこすり洗いを行います。
こすり洗いが終わりましたら、ぬるま湯で洗い流します。
⑨パルセーターを元に戻す
パルセーターの洗浄が完了したため、パルセーターを元の位置に戻します。
ワッシャーBを表裏を確認して付けた後に、パルセーターを差し込みます。
最後にワッシャーAとネジを付けます。
⑩完了
お疲れさまでした!
以上でパルセーターの掃除は完了です。
一度試運転を行い、洗濯機内部の洗剤を完全に流しましょう。
正常に洗濯機が運転できていればすぐに洗濯が可能です。
パルセーター掃除の注意点
お掃除手順で注意点をあげましたが、追加の注意点もありますのでパルセーター掃除の注意点をまとめます。
ネジを無理に回さない
パルセーターのネジは無理に回さないようにしてください。
長い期間洗濯機を使用していると、カビや汚れが溜まったり錆びたりしてネジが回らない場合があります。
無理にネジを回そうとすると、ネジ穴が潰れてしまい、元に戻らないためプロにお任せするようにしてください。
ワッシャーの取り扱いに注意する
ワッシャーは2つあり、取り外しの忘れに注意してください。
また、取り外した後も、ワッシャーの管理や表裏を逆にして取り付けないようにしましょう。
また、小さい部品を洗濯機の奥に落としてしまうと分解洗浄をして取り出さなくてはならないため、取り扱いには十分に注意してください。
無理にパルセーターを取り外さない
ネジが回らない場合と同様に、パルセーターを洗濯槽の底から取り出す際にパルセーターを無理に取り外さないようにしてください。
洗濯槽の底のカビがひどく汚れており、固まっている場合は破損してしまうため注意が必要です。
固い場合は内部のカビや汚れがひどい状態のケースが多いため、プロに洗浄依頼した方が徹底的に掃除を行えるため業者依頼を行いましょう。
酸素系の洗剤と塩素系の洗剤を混ぜない
塩素系と酸素系の洗浄剤を混ぜるのはとても危険なため絶対に混ぜないでください。
商品に「まぜるな危険」の表記があるように、化学反応により有害ガスが発生してしまうため、絶対に混ぜないでください。
参考記事:【おすすめ】洗濯機の掃除業者を徹底比較!サービス内容や選定のポイントを解説
その他のお掃除箇所
洗濯機は洗剤と水を使用しているため清潔に保たれていそうですが、実際は衣類についた汚れや、石鹸カス、ホコリ、水アカ、そしてカビ(黒カビ)などが蓄積されているため、
パルセーターの掃除に限らず、洗濯機の根本から掃除することをおすすめします。
槽洗浄コース
洗濯機のコースボタンに「槽洗浄コース」があります。
これは、10時間ほどかけて、槽クリーナー掃除を行う方法です。
時間をかけて丁寧に掃除ができるため、時間に余裕のある方はおすすめです。
槽洗浄コースの洗浄方法は以下で解説しています
【洗濯機掃除の教科書】槽洗浄コースの使い方や効果をプロが徹底解説します
槽洗浄コースがついていない場合の槽洗浄方法については、以下の記事で詳しく解説しておりますのでご覧ください。
【洗濯機掃除の教科書】洗濯槽クリーナーの使い方をプロが徹底解説
分解洗浄
槽洗浄コースではとりきれない、こびりついたカビや汚れが多くあります。
これらは、こすり洗いや専用道具を用いて洗浄する必要があるため、1年に1度は分解洗浄を行って掃除することをおすすめします。
プロの業者に依頼すると短時間で、お使いの洗濯機を丸ごとピカピカな状態にできます。
ご自身で行うことはおすすめできませんが、分解洗浄のやり方については以下の記事で解説していますので参考にしてください。
【洗濯機掃除の教科書】分解洗浄の方法をプロが徹底解説-業者の相場も紹介
まとめ
いかがだったでしょうか。
パルセーターの掃除は簡単に行えることをご存じでしょうか?
本記事ではパルセーターの掃除方法について、事前準備から注意事項まで解説します。
正しい手順で定期的に洗濯機のお手入れを行い、綺麗な状態をキープしていきましょう。
この他にも洗濯機清掃に関するコンテンツが多くあるため、気になる方はチェックしてください。
投稿者プロフィール
- 洗濯機クリーニングのスペシャリスト。洗濯機クリーニングの深い専門知識と高度な技術力を誇り、月に50台以上の洗濯機を新品同様に蘇らせます。教育係としても活動し、チームの技術向上をリード。その明るく前向きな対応は顧客から高く評価され、感動と笑顔をもたらしています。