【プロが解説!】洗濯物にホコリがつく3つの原因と対策
「洗ったばかりの洗濯物にホコリが付着している・・・」という経験はありませんか?
結論から言うと、洗濯物にホコリが付着する主な原因は、糸くずフィルターと洗濯槽の汚れ、洗濯物の繊維落ちです。
本記事では、洗濯物にホコリが付く原因から対策までを詳しく解説します。
洗濯後のわずらわしさを解消するためにも、ぜひ最後までご覧ください!
Contents
なおこの記事は、長年洗濯機のクリーニングに携わるプロが監修しています。
経験に基づき、洗濯機のお手入れ方法を分かりやすく解説!
この記事が洗濯機を清潔に保って、日々の洗濯を快適にする手助けになれば幸いです。
洗濯物にホコリが付く原因

最初にお伝えした通り、洗ったばかりの洗濯物にホコリが付く主な原因は、糸くずフィルターの問題と洗濯槽の汚れ、洗濯物の繊維落ちです。
以下で、これらの原因を詳しく解説します!
糸くずフィルター
糸くずフィルター(ゴミ取りネットとも呼ばれています)は、縦型洗濯機では洗濯槽内に、ドラム式ではドア付近に設置されています。
洗濯物から出る細かな糸くずやゴミを集める役割ですが、ここが汚れていると本末転倒!
逆に、洗濯物にゴミが付着してしまいます。
そのため糸くずフィルターは、洗濯の度に必ずお手入れをしましょう。
またフィルターが破損している場合も、ホコリが洗濯物に付着します。
損傷がないか定期的に確認し、必要に応じて交換を行いましょう。
洗濯槽の汚れ
洗濯機は洗濯槽と脱水槽の2重構造になっているため、その隙間にカビや汚れが発生しやすいです。
そして蓄積されたカビや汚れが洗濯機の振動で剥がれると、ホコリとして洗濯物に付着します。
カビは皮膚炎やアレルギー反応など健康上の被害に繋がる恐れもあるため、単なるホコリよりも注意が必要です。
洗濯槽のカビについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
【洗濯機のカビ掃除】洗濯槽のカビ取り方法や原因についてプロが解説
洗濯物の繊維落ち
新品のタオルなど繊維の総量が多い洗濯物は繊維落ちしやすいです。
抜け落ちた繊維が洗濯機内の微量な汚れとくっつき、洗濯後の衣類にホコリとして付着します。
特に新品のタオルは、素材が綿や毛羽であるため、工場での製造過程で不要な繊維やゴミ、糸くずなどが付着していることがあります。
そのため、新品のタオルなどは洗濯ネットに入れて、他の洗濯物と分けて洗濯すると効果的です!
洗濯物のホコリを防ぐ方法

糸くずフィルターのお手入れ方法
まずは基本の、糸くずフィルター(ゴミ取りネット)のお手入れ方法です。
フィルターをきちんと掃除するだけでホコリが解消できることもあるので、試してみてください。
- 洗濯機からフィルターを取り外し、中のゴミを捨てる
- ぬるま湯と浴室用洗剤、歯ブラシなどを使用し、フィルターを洗う
- よく乾燥させてから、洗濯機に戻す。
上記のフィルター掃除は月に1回を目安として徹底的な洗浄をおすすめします。
加えてフィルター内のゴミ取りは、洗濯の度に行いましょう!
糸くずフィルターのさらに詳しいお掃除方法は、以下の記事で解説しています。
【洗濯機掃除の教科書】糸くずフィルターの掃除方法をプロが解説
洗濯機の洗浄方法
槽洗浄
槽洗浄とは、専用クリーナーを使用して洗濯槽のカビや汚れ、悪臭を除去する掃除方法です。
洗濯機の槽洗浄には「槽洗浄コースを使用しないで行う方法」と、「洗濯機のパネルにある槽洗浄コースで行う方法」の2通りがあります。
なお、これらの槽洗浄は月に1回程度は行うようにしましょう。
槽洗浄コースを使用しないで行う方法
- 塩素系クリーナーを空の洗濯機に入れる
- ぬるま湯を洗濯機の9割くらいまでの高さまで入れる
- 洗濯機の「標準コース」(洗い→すすぎ→脱水)で運転する
槽洗浄コースを使用しない「槽洗浄」の詳細手順は、下記の記事で解説してます。
【洗濯機掃除の教科書】洗濯槽クリーナーの使い方をプロが徹底解説
洗濯機のパネルにある槽洗浄コースで行う方法
- 塩素系クリーナーを空の洗濯機に入れる
- 洗濯機の「槽洗浄コース」で運転する
- すすぎ洗いを行い脱水をする
洗濯機のパネルについている「槽洗浄コース」の詳細手順は、以下の記事で解説してます。
【洗濯機掃除の教科書】槽洗浄コースの使い方や効果をプロが徹底解説します
また、洗濯槽クリーナーは塩素系がおすすめです。
短時間で効果も高いため、詳しく知りたい方は下記の記事で解説しておりますので参考にしてください。
【人気】洗濯槽クリーナーのおすすめ10選!洗浄剤の種類と効果も紹介
分解洗浄
上でご紹介した槽洗浄を行っても、洗濯機内部の汚れをすべて除去するには限界があります。
洗濯機を根こそぎ綺麗にするためには、分解洗浄する必要があるのです。
年に1回程度の頻度で徹底的な分解洗浄をおすすめします。
- 電源をOFFにし、蛇口を閉める
- 洗濯機のフタ、パルセーター、脱水槽を取り外す
- 分解したパーツを洗浄する
- パーツを乾燥させ元に戻す
パルセーターについては、こちらの記事がおすすめです↓
【洗濯機掃除の教科書】パルセーターの掃除方法をプロが徹底解説
洗濯機の分解洗浄については下記の記事で分かりやすく解説しているため、ぜひ参考にしてください。
【洗濯機掃除の教科書】分解洗浄の方法をプロが徹底解説-業者の相場も紹介
洗濯ボールを使用
洗濯ボールとは、洗濯機に入れて使用するもので、洗濯機内で衣類と一緒に回転しながらホコリや髪の毛を集めるアイテムです。
ゴムタイプとスポンジタイプがあり、ホコリ対策の洗濯ボールはスポンジタイプです。
ペットを飼っているご家庭や、新品のタオルを洗濯する場合に活躍します!
種類別に見る「洗濯物に付くゴミ」の正体とは

洗濯後の衣類に付くゴミはどれも同じように見えるでしょう。しかし、ゴミの種類によって原因や対処方法は異なります。
- 白い毛羽立ったゴミ
- 髪の毛・ペットの毛
- 黒いカス汚れ
- 洗剤の固まり
それぞれの特徴と予防策について、以下に詳しく解説します。
白い毛羽立ったゴミ
洗濯後の服に付く白い糸くずのようなゴミの多くは、タオルやスウェットから毛羽立ちやすい素材や繊維が抜け落ちたものです。新品のタオルやスウェットなど綿素材の衣類は製造過程で繊維が残っており、最初の洗濯で落ちる場合があります。
抜け落ちた繊維は洗濯している間に水中へと浮遊し、他の洗濯物に絡み付くことがあります。洗濯槽の内側や排水口付近に溜まったホコリも、水流によって舞い上がり衣類に再び付く場合も少なくありません。新品の場合は最初の数回は単独で洗うと他の洗濯物に付きにくくなります。
髪の毛・ペットの毛
洗濯後も衣類に髪の毛やペットの毛が付着している場合、洗濯前の段階で衣類に付いていたものが、洗濯中に落ちきらず水に浮いたまま他の衣類に再付着している可能性が考えられます。ペットを飼っているご家庭では、毛が衣類に深く絡みつくことも珍しくありません。
静電気が発生しやすい素材や、乾燥が不十分な場合にも、空気中の毛を引き寄せやすくなるため注意しましょう。
黒いカスや汚れ
洗濯物に付く黒いピロピロとしたカスは、洗濯槽の裏側にこびりついた黒カビである可能性が高くなります。洗濯槽は、洗濯物と洗剤、水によって常に湿度が高くカビが繁殖しやすい環境です。
カビが洗濯機の振動や水流によって剥がれ落ち、衣類に付いてしまいます。洗剤の溶け残りや石鹸カスが原因で黒いカスが発生することもあります。
洗剤の固まり
粉末洗剤を使っている場合、洗剤が完全に溶け切らず、固まりとして衣類に付着するケースがあります。水温が低い冬場や洗剤の使用量が多すぎると、粉末洗剤がうまく溶けずにダマになりやすく、それが衣類に付いたまま乾燥すると白い塊として残るでしょう。
また、洗剤投入口が汚れていたり、洗剤が水分を吸って固まっていたり、ドラム式洗濯機で洗剤が直接衣類にかかると固まりとして残る場合があります。液体洗剤であっても、柔軟剤と混ざり合うことでカスが発生する場合があるため注意が必要ですよ。
洗濯物にホコリやゴミが付かない洗い方

ホコリがつかないように洗濯するには、日頃の工夫が重要です。ここでは、家庭で手軽にできる洗い方のコツをご紹介します。
洗濯物の分別
繊維の異なる生地を一緒に洗うと、毛羽立ちや摩擦によってホコリが発生しやすくなります。タオルやフリースなど毛羽が出やすい素材は、綿シャツや化繊素材と分けて洗いましょう。
色物の生地から出た細かい繊維が白い生地に付くのを防ぐためにも、色物と白物を分けて洗う習慣をつけることが大切です。デリケートな衣類や装飾のある服も分けて洗うことで、摩擦による生地の損傷予防に繋がります。
洗濯ネットの使用
ネットは生地同士の摩擦から保護するだけでなく、ホコリの発生や付くことを抑える効果があります。デリケートな物だけでなく、毛羽立ちやすい衣類にもネットを使いましょう。繊維の抜け落ちを抑え、他の衣類への付着を防ぎます。
ネットは、衣類のサイズに合わせて適切なものを選ぶことが重要です。小さすぎるとしっかり洗えず、大きすぎるとネット内で動いて摩擦が増えてしまうため注意してください。
細目のネットを選ぶことで、より小さなホコリ・髪の毛の漏れ出しや他の衣類への付着を防ぐ効果も期待できます。
洗濯物を詰め込みすぎない
洗濯機に衣類を詰め込みすぎると、洗剤や水が全体に行き渡らず、汚れやホコリを十分に落とせません。衣類同士の摩擦が激しくなると、繊維の抜け落ちを増加させるきっかけになります。
適切な洗濯物の量は、洗濯槽の7〜8割程度を目安にし、衣類がスムーズに回転できるスペースを確保するように心がけましょう。余裕を持たせることで摩擦も減り、毛羽立ちを防ぎやすくなります。
詰め込みすぎは、洗剤の泡立ちが悪くなる理由となり、洗剤残りにもつながるため注意しましょう。
すすぎの回数を増やす
すすぎは衣類から汚れや洗剤だけでなく、浮遊しているホコリや糸くずを洗い流す大切な工程です。すすぎの回数が少ないと、水中に漂うゴミが再付着してしまうことがあります。
洗濯機の「すすぎ回数2回」の設定を利用したり、手動で水量を多めに設定したりすることで、浮遊物を効果的に除去しましょう。特に、汚れがひどいときや衣類の量が多いときには、すすぎを念入りに行うことをおすすめします。
すすぎの際に、泡切れの良い洗剤を選ぶことも、洗剤残りを防ぐ上で重要です。
洗剤を入れすぎない
洗剤は多く入れるほど汚れが落ちると思われがちですが、実際には逆効果になる場合も少なくありません。洗剤の量が多すぎると、十分にすすぎきれず衣類に洗剤カスが残る場合があるためです。
この洗剤カスが、乾燥後に白い粉のようなゴミとして付き、洗濯槽の黒カビを増やす要因となります。溶け残った洗剤が衣類に付きホコリと絡みやすくなるため、洗剤の量は必要以上に入れないように注意が必要です。
ドラム式洗濯機では洗剤残りが発生しやすいため、使用する洗剤のパッケージに記載されている適量を必ず守りましょう。柔軟剤も適量を守らないと衣類にヌルつきが残ったり、吸水性が低下したりする可能性があります。
洗濯にホコリ・ゴミがつく原因でよくある質問
ここでは、よくある質問にお答えし、疑問を解消します。
洗濯するたびにゴミがつくのはなぜですか?
洗濯のたびにゴミが付く原因は、以下の通りです。
- 洗濯槽の汚れ
- 糸くずフィルターの目詰まり
- 洗濯物の繊維の脱落
- 洗剤の溶け残り
洗濯槽の裏側には、目に見えないカビや洗剤カスが溜まっていることがあり、洗濯中に剥がれ落ちて衣類に付いてしまいます。また、糸くずフィルターが詰まっていると、本来キャッチすべきゴミが水中に流れ出てしまい、衣類に再付着してしまいます。
洗濯したらホコリがつくのはなぜですか?
ホコリが付く理由の多くは、布の繊維やフィルターの汚れによるものです。衣類から出た糸くずや空気中のホコリが衣類に再び付きます。新しいタオルやフリース素材、毛足の長い衣類などは糸くずが抜け落ちやすく、それが他の洗濯物に絡み付きます。
洗濯機の糸くずフィルターが目詰まりしている場合も、ホコリを十分に回収できません。ネットを使用しない場合、衣類同士の摩擦が増加し、ホコリが付きやすくなるでしょう。
乾燥機能を使用する際も、乾燥フィルターの掃除が不足していると、ホコリが再び付くことがあります。
洗濯物にくずがつく原因は何ですか?
洗濯槽の裏側や糸くずフィルターに蓄積したカビや洗剤カス、抜け落ちた糸くずなどが原因です。洗濯槽の定期的な洗浄を怠っていたり、糸くずフィルターの掃除を忘れていたりすると、これらのくずが発生しやすくなります。
衣類同士の摩擦や、洗剤の入れすぎも理由となりかねません。乾燥機のフィルターが詰まっていると、乾燥中に出た毛羽が再び衣類に付くケースもあります。
洗濯物にゴミがつかないようにするにはどうしたらいいですか?
日々の洗濯で衣類へのゴミの付着を減らすために、以下に注意してみましょう。
- 洗濯槽の定期的な洗浄
- 洗濯物の分別とネットの活用
- 糸くずフィルターを毎回掃除
- 洗剤・柔軟剤は商品に記載された量を使用
- 洗濯機のゴムパッキンや蓋の隙間にたまったホコリの定期清掃
- 乾燥機のフィルター掃除
- 洗濯前に衣類のポケットの中身確認
さらに、洗濯ボールの使用もおすすめです。これらの対策を習慣化し、ゴミの付着を減らしましょう。
【豆知識】洗濯機を清潔に保つ方法

ここまで、洗濯物にホコリが付着する原因と対策について解説しました。
最後に、日常的に意識することで洗濯機を清潔に保てる"5つの豆知識"を紹介します!
コインランドリーを活用!
極端に汚れた衣類や大きな布団などは、家庭用洗濯機に大きな負担をかける可能性があります。
無理に洗うと家庭用洗濯機の性能や容量を超えてしまい、適切な洗浄ができないばかりか、故障の原因になることもあるのです。
そのため、特に汚れた衣類や大きな布団などについては、コインランドリーの利用をおすすめします。
洗剤や柔軟剤を入れすぎない!
洗剤や柔軟剤の過剰な使用は、洗濯機内部の汚れやカビの原因になります。
すすぎ残りが洗濯機内に蓄積して、排水不良を引き起こしたり、カビの成長を促進したりしてしまうのです。
製品の指示に従い、洗剤や柔軟剤の使用量は必要最小限に抑えましょう!
洗濯物はすぐに干す!
洗濯機内に洗濯物を放置すると湿気がたまり、カビや悪臭を引き起こします。
洗濯が終わったら、できるだけ早く洗濯物を取り出して干すようにしましょう。
洗濯後フタを開けたままにする!
洗濯後の洗濯機は思っている以上に湿気が豊富で、湿気は言わずもがなカビや悪臭の原因となります。
そのため洗濯後は洗濯機のフタを開けておき、内部を乾燥させると良いでしょう。
週に1回は乾燥機能を使う!
乾燥機能を定期的に使用することで、洗濯機内部の湿気を除去できます。
週に1回を目安に、乾燥機能のみで運転して湿気を取り除きましょう!
特に梅雨時期のような湿気が高い季節には効果的です。
洗濯物にホコリ・ゴミがつく原因まとめ
いかがだったでしょうか。
本記事では、洗濯物にホコリが付く原因と対策を紹介しました。
また日々のお手入れをしっかり行うことで、カビの発生予防が可能です!
当サイトには他にも洗濯機清掃に関するコンテンツが多くあるため、気になる方はチェックしてください。
投稿者プロフィール

- 洗濯機クリーニングのスペシャリスト。毎月50台以上の洗濯機を新品同様に蘇らせることで顧客からの絶大な信頼を築いています。単に清掃を行うだけでなく、お客様とのコミュニケーションを重視し、日々のお手入れ方法について専門的なアドバイスを提供。期待を超えるサービスで、お客様に感動と笑顔をお届けします。
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